PR会社・メディア研究員の視点

4月24日の日経産業新聞19面に掲載されていた記事を紹介致します。

クラリオンは2011年4月から社内のイントラネットで社員の
研修履歴を一元管理する仕組みを導入した。以前は紙の書類に内容を
まとめて保管していたが、語学などの講座が増える中、
受講状況を十分把握できなくなっていた。

社内のパソコンでいつでも研修履歴を見られるため、グローバル化などに
必要な人材を探しやすくなった。研修に対する社員の意識も高まり、
自分の能力を高めるため積極的に受講する動きも広がっている。

同社は英語や中国語などの語学、マネジメント、交渉力研修など多くの講座を
社内のほか社外委託の形で開設。それぞれ初級、中級などレベル別に分かれている。

語学など求められるスキルの多様化を受け、11年は進行中、
または予約受付中の講座は833種類で、10年の3.6倍に増えた。
これだけの数の講座をイントラネット上で一元管理するのは珍しいのでは、
とみている。

「昨年は34種類の講座に参加しました」と話すのは3月まで開発推進部に
所属していた吉田昭典さん。
これには自分が講師を務めた講座も含み、参加数は社内で最多だ。

10年までは「受講数は年5つくらい。何を受けたのかもあまり意識していなかった」。
今は社内のパソコンで増える受講履歴を見るたびに、研修への意欲が高まるという。

講座数が多いこともあり、以前は会社側が研修の受講状況を十分に把握できず、
研修をさせっぱなしの状態も珍しくなかった。「研修後は報告書の提出を求めていたが
、出さない社員も多かった」(人事総務部の加瀬泰久氏)。

研修を受けたも、業務へ生かせる機会を与えられないこともあった。
こうした状況を変えるため、11年4月に導入したのが、「教育管理システム」だ。

(中略)

システム内の個人ページは本人以外に「マネージャー」と呼ばれる直属の上司も
見ることができる。
「社員が何を受講してどんな能力を備えているか、上司にアピール出来る」(加瀬氏)
ようになる。

システム導入後、社員の研修意欲は高まり、11年は社員一人当たりの平均受講数が約10件。
導入前の「倍以上は増えていると思う」(担当者)。
講座の主催者側も「社員の意見を取り入れた新しい講座を積極的に開いている」(加瀬氏)。

研修の強化を進める背景には、同社が置かれている環境の変化がある。
カーナビゲーションシステムやカーオーディオなど主力製品の顧客は事業の場所を
国内から新興国へ移し始めている。同社の生産は海外OEM(相手先ブランドによる生産)が
中心で、国内の社員が現地の従業員とコンタクトを取る機会も多い。

海外のライバル企業との競争も激しくなってきており、
「グローバル化などに即応できる人材の育成が急務になっている」(加瀬氏)。
今年度から語学やマネジメント力など、過去に受講した研修の数やその成果によって
レベルアップする5段階のスキル評価を設定し、社内ネット上で確認できるようにする。
会社側が役職や年代別に設定したスキルの目標値に達しているかどうかを一目で確認できる。

昇進のためにどんな研修を受ける必要があるかをわかりやすくし、
研修をより多く受講するよう促す。個人の能力を底上げし、厳しくなるグローバル競争を
勝ち抜く狙いだ。

非常に画期的な教育システムだと思います。そして、研修を受けるにあたって
とても重要なのは、”研修を受ける必要性、受講することによって得られるメリット”を
明確にし、”自分の強み・方向性・やりたいこと”を知ることではないでしょうか。

これらが明らかになって、初めて意義のある研修になり、組織と個人双方に
メリットが生まれると思います。