温存にするか、全摘にするかの相談
乳がんの診断をされた患者さんが、われわれ形成外科医に乳房再建相談に来る場合、以下のパターンがあります。
1.全摘しか選択肢がないと言われたが再建可能だから相談したい。
2.温存でも全摘でもどちらでもいい。全摘なら再建可能だから相談したい。
3.ステージがすすんでいて、全摘と同時に再建はできない。しかし抗ガン剤治療や放射線治療が終わったら再建できると聞いたので相談したい。
患者さんが一番悩まれるのは2のパターン。
温存と全摘どちらにしようかと。
つい先日職場のスタッフから相談を受けました。
母が乳がんになったので相談させて頂きたいと。
温存がいいのか、全摘がいいのか決めて下さいと言われた様子。
切除する範囲が大きすぎると温存とは言っても変形が高度になります。
温存と言われて受けた手術。

果たしてこの結果を満足して受け入れられるのでしょうか?
温存にはたくさんのメリットがありますが、無理やり温存するとこのように変形してしまいます。
これは全摘+再建の方が良い結果になったであろう症例ですね。
しかし人工物を用いる場合のデメリットもあるため、そこを理解して方法は検討すべきですね。