乳がんの治療法 温存VS全摘③
温存にするのか、全摘にするのか❓
これはまず乳腺外科の診断によって決まります。
「温存で十分切除可能です。」
「全摘しなければなりません。」
こうはっきり言われたら、その方法しかないので受け容れざるを得ないところです。
温存の適応は施設によって様々ですが、一般的には乳癌学会の規定より
1)腫瘤の大きさが3cm以下
2)広範な乳管内進展のないもの
3)多発病巣のないもの
4)放射線照射が可能なもの
5)患者が希望すること
2)広範な乳管内進展のないもの
3)多発病巣のないもの
4)放射線照射が可能なもの
5)患者が希望すること
となっております。

(香川大学 乳腺内分泌外科HPより)
大きかったり、乳管内に広範な進展があったり、腫瘍が多発していると、全摘の適応となります。
悩ましいのは温存できるかも知れないけど、変形が強くなるかもしれない切除サイズのときです。
およそ乳腺全体の20%以上を切除する場合は基本的に全摘+再建の方が整容的に優れると言われております。
自分としては欠損の大きさが許すのであれば絶対に温存が良いと思っています。
しかし、ただ温存すれば良いとの判断で部分切除を広範に行い、術後に高度な変形を呈した症例が多くあるのも事実です。
乳がんを整容的に考える場合、乳腺外科領域の手術だけでは対応できない、、、そのため形成外科のある病院を選ぶ必要があります。