と意気込んだものの、具体的に何をするか。
全く決まっていない。
当たり前だが、そんな簡単に決まれば苦労なんかしない。
ただ、とにかく、今の私は、母のために
できることをしたかった。
そう言うと聞こえはいいが、
自分自身も何か行動を起こさないと
不安に押しつぶされそうだった。
これから、どうすれば良いか…
その最適解を導きだすために、脳みそをフル回転させ
唯一分かったことは
答えなんかない、という真実だけだった。
気が付けば、寝室の窓から薄明りが差し込み、
母の退院日になっていた。
--------------------------------------------------------
突然、母の末期癌宣告を受けた、バカ息子の実体験
「バカ息子から(仮)」005
不定期更新
--------------------------------------------------------
刻一刻と貴重な時間が過ぎていくことに
焦りを感じながら、私の出した決断は
私を知っている母からすれば
シンプルかつ大胆なものだった。
それは「母に逢いに行く」ということ。
ただ、この決断に至るまでに葛藤はあった。
入院を経験している私としては、気持ちを整理するためにも
一人の時間が欲しい気持ちも分かるからだ。
だが、それには大きなリスクも伴う。
独りで悪い方に考えこめば、それこそ取り返しのつかないことになる。
経験的に、病気は最初の印象が肝心だ。
病気の捉え方がポジティブであれば、うまく病気と付き合えるが、
そうでなければ、これから先は絶望しかない。
今母には、希望溢れるポジティブさが必要だと思った。
この決断を母に言う訳にはいかなかった。
母は私が東京にいることを知っているし、
確定していないことで息子に負担をかけたくない
そう思って「来てほしい」とは絶対言わないからだ。
緊急事態ということもあるので、仕事を仲間に任せ、
なけなしのお金をはたき、大阪までのチケットを片手に
家を飛び出した。
この決断ができたのは、友人達の後押しがあったからだ。
時は遡り、頭を悩ませていた頃、
私は数人の友人に連絡をしていた。
今、自分の身にふりかかっている重責や悩みを
少しでも肩代わりしてもらうかのように、助けを求めた。
今思うと朝早くにとても迷惑だっただろう。
それに答えづらい内容だったことだろう。
けど友人達は誰一人、そんな私を咎めることなく
話を聞いてくれたし、アドバイスをくれた。
ある人は、自分の経験を交えて、
ある人は、自分の立場になって、
親身に励ましてくれた。
そんな友人達の支えがあったからこそ、
私は「母に逢いに行く」という決断ができた。
本当に良い友人を持ったものだ。
恥ずかしくて普段は言えないけど、
私と友達になってくれて、ありがとう。
本当に感謝しています。
羽田まで足を運んだが、
フライトまでは時間があったので、
ラウンジで過ごすことにした。
今までは無我夢中で行動してきたが
このフライトまでの間隙が、
私の心を再び寂しさで凌辱していった。
結構気持ちを整理したと思っていたのに
ここでも涙が溢れた。
搭乗時間が近づくと、
人間ってこんなに弱くもなるんだな、と
頭の片隅で思いながら、
この思いを断ち切るべくビールあおり、
母がいる大阪へと旅立った。
大阪へ着くやいなや、早足になった。
別に母がそんな少しの時間でいなくなる訳でもないのに
逢いたい気持ちが先行していた。
どう思うかな。
怒られるかな。
辛く感じてないかな。
泣いてないかな。
私の胸中はそんな気持ちでいっぱいだった。
事前にLINEで確認した所、
母は午前中に退院し、今は親友と一緒にいるとのこと。
母にはLINEで夜、仕事終わりに電話すると伝えているので
今大阪にいるとは露も思っていないだろう。
ここまで秘密裡に行動した以上、サプライズをしたいと思った。
母は最近引越ししていた。
独身ということもあり、
セキュリティが厳しいマンションに住んでいた。
もちろん母の家鍵は持っているが、このセキュリティの厳しさが厄介だった。
というのも、セキュリティが厳しいせいで
マンション入室時に鍵をかざすと、室内のインターホンから
帰宅したことがバレてしまうのだ。
私は、サプライズ帰省を成功させるべく、
マンションの裏口へ足を延ばしたのだった。
裏口からエレベータホールへ向かい、
母の住む階をタッチ。
1階、2階、3階…
もうすぐ母に逢える!
私は、早ぶる鼓動を抑えるのに必死だった。
-----------------------------------------------
※これはノンフィクションです。
※これが、同様の境遇にいる方々の参考になれば幸いです。
※癌宣告を受けた家族の方のご意見があれば、是非教えてください。
※気分が乗った時にしたためます。文章は初めてのことのなので
読みにくいことも多々あるかと思いますが、ご容赦頂けますと幸いです。
※いいね、コメント等があれば、書く気力になりますので、宜しくお願い致します。
-----------------------------------------------
執筆の元気になるので、1ポチしてやってください。
▼ブログランキングに参加してます▼
肺がん ブログランキングへ
日記・雑談 ブログランキングへ
-----------------------------------------------
