義父と言う人は孫をとても可愛がってくれる人だった。
どの子も平等に可愛がってくれた。
私が一人で義実家に行くと必ず義父が
「○○はどうした?元気か?風邪をひいてないか?
○はどうした?電話でも来てるのか?何か欲しがってないのか」
などと孫の気遣いをしてくれる。
そんな時の義母のセリフは決まって
「お父さんが心配することじゃないでしょ!親がいるんだから!」だった。
そうして義父のお決まりのセリフ
「おじいちゃんの葬式には孫だけ来てくれたらいいからな」
などと自分の葬儀の心配までしていた。笑い話みたいに。
それが現実になっちゃったんだけど・・・
そんな義父も寄る年波に勝てず
亡くなる二、三年前には、もう孫の心配どころじゃなくなった。
孫の名前も出てこない。
一年ほど前には段々自分の殻の中に閉じこもるように
無口になって行った。
まだ元気だった義母はそんな夫、義父を冷たいまなざしで見つめてた。
今、義母がだんだんそんな年になってきたけど
義母ってただの一度も
葬儀の話をしたことがない。
それどころか、よく年寄りが
「そろそろお迎えがくるね~」とか
「もう、おばあちゃんも終わりだね~」などと言ったりして
周りが「何を言ってるのよ、おばあちゃん。まだまだでしょ」
などとこっちもそんな時のための通り一遍の答えを用意してるのだけど
そんな言葉を使う時もない。
そんな可愛いことを一度も言った試しがない。
この間、夫と二人で
「何か食べたいものがないの?
食べたいものがあるなら今の内だよ。
死ぬ間際になってあれが食べたい、これが食べたかったなんて
義姉さんに言わないでよ」と冗談交じりに言ったら(私は本気で)
「あら、やだわ~~」と
自分には全く無関係な話のように笑って返事した!
この人、死ぬ気あるの????ないのね!