テレビを見ていたら結婚式プランナーが感動の結婚式を

提案して、涙なくして見られない結婚式を演出をしていた。


それで思いだすのが娘の結婚式。

娘は大学卒業と同時に遠い関西へ旅立って

結婚式をあげた。

私にしてみれば、まだまだ年若く、まだまだ手元に置いておきたい

気持ちで一杯。


その結婚式の時、娘が手紙を手渡してくれた。

「お母さん今までありがとう。

お母さんのいる家はとても楽しくて離れるのが寂しい。」


そんなことが書かれてあった。

私だって娘を遠い関西にお嫁にやるのがどんなに

寂しかったか。


いよいよ花束贈呈の時、娘が遠くから花束を抱え

今にも泣きそうにして近づいてきた。

よく見る結婚式では、新婦が新郎の両親に

新郎が新婦の両親に花束贈呈するはずだけど

娘が私の方に近づいてくる。


私は胸がいっぱいになって嗚咽をこらえるのが精一杯だった。


娘が花束を私に差し出すと

いきなり抱き付いてきて泣き出してしまった。

私も娘をしっかり抱きしめて

泣いてしまった。


感動なんか演出もされなかったけど

涙の結婚式になってしまった。


すると義母がそのすぐあとで

「結婚式のようにお祝い事で泣くものじゃないわよ」と私に言った。


娘を遠くに手放すことの意味も知らずに

この人は冷たくこう言い放った。


本当に冷たく言い放った。