月参りの日。

お坊さんが見えるので、先日叔父を亡くした叔母も

納骨やらのことでお坊さんにお会いしたと尋ねてきた。


何度も言うけど叔母、義母と同じ89歳。

身体は小さく、腰も曲がって足も悪くなり歩くのさえままならないほど

身体が弱ってる。


昨日夫とお昼は何にしようかと考えていたら

叔母から電話が来てお寿司を買っていくと言う。


夫と二人で

「きっとさー今日からお寿司買っておいてあるのよ。

大丈夫よ~昨日買ったばかりだから~なんてね」

なんて言って笑い転げていた。


市内でも遠くからタクシーでやってきた叔母。

前の晩にお寿司屋さんに電話をして頼んでおき

来る途中にタクシーのまま受け取って、それからケーキ屋さんに寄り

ケーキを買って、自宅からオレンジも抱えてやってきた。


この一連の行動・・・ホントにタクシーに乗り込むのさえ

大変な身体で、これだけの一本化した用事が速やかに

できること・・・すごい衝撃を受けた。

頭の切り替えが瞬時にできる!


義母より身体ははるかに年老いてるのに

生き生きとして

「まだまだやらなくちゃいけないことが一杯あるのよ」

なんていう。

今はヘルパーさんにお買い物を頼んでいるようだけど

好きな時に自分の食べたいものを作って食べるんだとか。


叔母さんの話術は楽しく、よどみなく次々と

話が切り替わる。


義母を見ていると相槌しか打てない。

「そうだわね~」「そうそう」「あーっ、そうだったわね」


なにもかもわかった素振りしてるけど

何もわかっちゃいない。叔母はそれに気づいてないけど

私は呆れて義母の顔をまじまじ見ていた。


叔母は1年くらいかけて家の中の物を整理したら

どこかキッチンのついた施設に入って

せめて卵焼きくらいでも自分で作って食べたいと言う。

そして、編み物をしたりミシン掛けがしたいと言う。


夫が「おばちゃん、洋裁できたんだっけね」と言うと


「もう、そんな大変なことなんか出来やしないわ。

せめて雑巾でも縫って、みなさんにあげたり、袋物みたいな

簡単なものでも作る


だってね、何もしないでいられないでしょう?

ね、○さんも(義母)一緒に頑張りましょうね。」


「んふふふふ、そうねぇ・・・んふふふ」


義母!聞いてた?

今の言葉!


ぼんやりしてるんじゃないわよ。


叔母が帰ってから

「お義母さんも編み物でもしたら?」

って言ってやった。



「んふふふふ」


「んふふふふって笑ってるんじゃないよ。

本当にボケるぞ」


「んふふふふふ」


とうとう、私もなんかしようかしら?頑張ろうかしら?って言葉は

当たり前に出てこなかった。


本当に、とことん損した


こんな姑に当たって。