昔々、ある村の山の中に一匹のサルが住んでいました。
どこで生まれ、どこから来たのか、誰にもわかりません。
サルくん本人もわからないのですから…
サルくんには家族も友達もいません。
だけど彼は平気です。おいしい食べ物があれば大丈夫。
サルくんは毎日山の中を駆け回り、元気に暮らしていました。
ある冬のことです。
その年の冬は特に寒さが厳しく、山の中にはサルくんの食べるモノが何一つありませんでした。
食いしん坊のサルくんにはとても辛いことです。
そこで、サルくんは初めて山を下り人間の住む里へと向かうことにしました。