『博奕打ち』(1967) 監督:小沢茂弘 主演:鶴田浩二 | 気分はリキッド・スカイ ~ Season2

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『博奕打ち』(1967)

監督:小沢茂弘 主演:鶴田浩二

東映チャンネル

2022年10月録画

 

 

 

  評価

 

★★★★★

 

 

 

  オレ流寸評

 

◆三島由紀夫が絶賛した『博奕打ち総長賭博』(1968)のシリーズ第一作。

 

◆本作については見た記憶がなくおそらく初見であった。数ある任侠映画の中でも、また上記の『博奕打ち総長賭博』に勝るとも劣らない名作である。

 

◆鶴田と若山富三郎の東映内におけるライバル心が、スタッフもろとも作品全体の緊張感につながっている。本シリーズを名作と成し得る所以でもあろう。ちなみに本作における鶴田、若山の掛け合いの妙は『博奕打ち総長賭博』に一歩譲るところであろう。

 

◆東映時代劇のお姫様「桜町弘子」の名演が光る。本作ではお姫様ではなく、飛田の女郎役で遊郭の悲哀を演じきっている。『博奕打ち総長賭博』同様、感動の名演技だ。ちなみに、決してハッピーエンドではない。

 

◆当時(おそらく明治時代)の遊郭文化が堪能できる。遊郭建築のセットが素晴らしい。一見の価値あり。

 

◆『博奕打ち』シリーズ、当時の賭場に関する考証が徹底している。本作でも、鶴田と小池朝雄の対局シーンは任侠映画史上に残る名シーンといっても過言ではない(鶴田の目が本物(笑))。また小池の代表シーンでもあろう。あと勝負のあいだ鶴田を照らす照明が絶妙。

 

◆「人生劇場」シリーズも同様だが、鶴田の殴り込みシーンは決して格好よくない。1967年68年というとある程度任侠映画の殴り込みシーンも定型化し長ドスを主体したチャンバラ的なものが多い。しかし鶴田の殴り込みは感情だけがむき出しとなり決してスマートではない。私はアメリカンニューシネマ的でたまらなく好きだ。

 

◆結局、『博奕打ち』シリーズ、任侠映画というよりも一級の人情映画でもある。

 

じゃんじゃん

 

 

 

博奕打ち
監督 小沢茂弘
脚本 小沢茂弘、村尾昭高田宏治
原案 [[]]
製作 俊藤浩滋橋本慶一 (企画)
音楽 津島利章
撮影 鈴木重平
編集 堀池幸三
製作会社 東映
公開 日本の旗 1967年1月28日
上映時間 91分
製作国 日本の旗 日本

 

 

 

スタッフ[編集]

出演者[編集]

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