子どもたちが大きくなったからこそ、
「泣いた赤鬼」の
絵本の読み聞かせをしてみました。
意外とちゃんと聞く...我が子には久しぶりの、
もう本当に10年以上振り?の読み聞かせです。
ストーリーすら
いまいち覚えていなかったみたいです。
そして、みんなで考察です。
そもそも、偏見と差別の問題で、
美しい友情物語みたいになっているけど
ちょっとひっかかる子どもたち。
では、自分達は差別をしていないか?
偏見をもっていないか?
ここで難しいのは、
最後まで読んだから
鬼が危害を加えないと
知っているということです。
「もしも知らなかったら?」という
ところに立てないと、
村人たちの気持ちにはなれません。
例えば戦争もそうなのですが、
私たちは「戦争が何をもたらしたか」を
知っているから、
「絶対ダメ」だと言えます。
生まれたときからその教育がなく、
もし、知ってる皆が
戦争で勝つことに邁進して
お国のために!って言ってたら?
そこで、「え?おかしくない?」って
思えるかな?言えるかな?

「あー。確かに。うーん...」

「俺は絶対できる!」

「わかんない。」
その上で、人間性を考えました。
鬼とは?
優しさとは?
思いやりとは?
人間の浅はかさ、
もし、青鬼の話をしたら
愚かな人間は騙したと非難するか?
青鬼の優しさに自己を省みるか?
自己に立ち返って、
人とどう付き合っていくか、
知らない人に対する在り方...
「泣いた赤鬼」には、
色々考えさせられる問いがあって
素晴らしい物語だと再認識...。
今、この年齢になってまた読んで
本当に良かったと思います。