夕方にもう1度棒を取り替えるとの事。
そして処置の時間と
看護師さん交代の時間がきた。
棒を抜く時の
ズズズズ…と引っ張られながらの違和感と痛さ!!!!
間髪入れずにまた新しい棒を容赦なく無理やり入れらる痛さ!!!!
全身に力が入って呼吸も浅くなる。
吐き気もする。
力を抜いてと言われても、抜けない。
確か全部で6本入れた…
『血が出るかもだからね。』
との事でナプキンをして行って良かった…
血が出てる…
病室に向かって歩いた。
お腹痛いのと違和感と…
とにかく痛い、辛い…
病院に着くと『おかえり』
と相手が優しい作り笑顔で迎えてくれた。
だから私も『ただいま』
と作り笑顔で返した。
お互い、下らない話しをしていた。
相手はタバコと仕事の電話に
病院の外へ出ていって1人の時に
交代した看護師さんがやって来た。
1人で説明などを聞いた。
看護師さんと2人きりの病室。
中期中絶後の事について
事細かな注意点(よるの営みや、お風呂、精神的な事など…)
あとは………
赤ちゃんのモノ(へその緒、手形、足型)はどうするか
赤ちゃんに会うか
棺はあるか
棺の中に入れてあげる物は
赤ちゃんに一緒に洋服を着せるか
『赤ちゃんのモノを貰いたい…!
赤ちゃんに会いたい…!
棺はないです。
棺の中に入れたいものは持ってきました!
一緒に着せてあげたいです…。』
と答えると
看護師さんから笑顔で一言…
『よく笑ってますね』
…たぶんこの反応が普通だと思った。
だから私は
『赤ちゃんの方が辛いので…
私がこの子の為に最後に出来ることは…もう負の感情をこの子に与えて苦しめることをしない事だけだと思うので…』
みたいな事を…伝えた。
どれだけ崩れ落ちそうなのか…
どれだけ悩んで苦渋の選択だったか…
どれだけちゃんと産みたいか…
逃げ出したいのか…
が伝わってしまったらしく
私の事を抱きしめてこう言ってくれた。
『泣いていいんだよ…本当は辛いよね…本当に辛い選択だよね…』
と…
私は涙を流してしまった……