小説★SIRIUSU★⑤ | ☆永遠★

☆永遠★

祈りに変えて…


☆祈り★-ファイル0448.jpg


「ゼウス、それはダメよ…」と
私達の話しを
姉は聞いていた


「此処から…

前世までの時空間
辿り着くまで険しい

時を逆戻りして
過去を修正
出来たとしたら

今、此処には居ない
戻って来れない

何よりも世界中の人に
影響を与え
軸がズレてしまう


過去は未来となり

いつか巡って来るから

同じ所に息つくなら

逆風より…
追い風を通れない?」



「大姉ちゃ~ん(>_<)あせる

弟は大泣きした…



「やっぱりまだ子供だね…

母はどうされていますか?」


弟、海と姉は此処に来る前

サクラと言う国で?
何かあったらしい

私は少し羨ましかった

また、初めての“羨む”
心の痛みを感じた



「母は根の国で相変わらず

流されて来た
赤子の母となり

悪行をし
落とされた者の持つ
闇さえも…
飲み込んでおられます

熱くなったときは
僕の力で
冷ましたり出来てます」

海が、そう説明すると

姉は…

「ゼウスは天地を自由に
行き来できるから…

母に伝えて欲しいの…」


「死にたい…」と。




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姉の一言は
重大な意味が
込められているようだった


弟は しばらくの間
驚いたようで…
動けずにいた



姉の胸の心には
無くなってたはずの
ガラスケースが
きちんと装備されていた


偽造物でなく
自分でコントロール
出来ていたのだった



この国には…

新しい命は芽生えない


そして…

“死”も一生

訪れることはなかった




☆祈り★-ファイル0510.jpg



この天国で
一生の“幸”を
手に入れたはずなのに



悲しみも痛みも
苦しみも嫌なこともない
怒りも我慢もいらない

病気や別れ死もない


何が不満なのか?


きっと…

母と言う人に
会いたくなったのだろう
そう私は思った



母…

私の母でも
ある人なのかな…





続く…