小説★SIRIUSU★② | ☆永遠★

☆永遠★

祈りに変えて…

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穏やかな楽園に
弟のゼウスがやって来た

わんぱく好きなゼウスは
度々、探検に出かけて行くので
久々の再会だった

何年も会わなくても
この国にいる限りは
心配する必要もない

勿論 “心配”など
他人を思いやる気持ちはあっても
マイナスの気
慈悲の瞑想的な感情など
知る予知もなかった


弟ゼウスは2人の
姉の手を引いて…

“とっても凄いものを見つけたんだ、
だから 見せたい…”と

無邪気に微笑みながら案内した


☆祈り★-ファイル0039.jpg


そこは……

湖に映る

色んな星たちの世界だった

私はこの星に生まれ
外の世界など見たこともない

私はココに来る前は
どの星にいたのだろうか?

興味が膨らんだ

生まれて初めて
「疑問」を感じたのだ!

それもそのはず…

この泉の畔には
すべての父 「ウラノス」が
食べては行けないと禁じてる

「知恵の樹」や「命の樹」に

包まれた泉だったのである

その大気とも言うのか…
別世界とも言える
この星外を観察出来る

不思議な雰囲気に包まれてた

その影響なのか…?

双子の姉とは心も繋がっているのだが
この泉では交信が効かない

ただ 姉は今まで見たことのない
“悲しそうな”

顔を浮かべていた

私はその時
言葉にならない

“何かを”感じ取ったのだった

弟は手招きをし

「ココを見てパー」と呼ぶ

動かない…
ひたすら 湖に映る何かを
見つめていた姉を
気に止めながら…

弟に駆け寄り
進められるままの湖に映る
この星の外を見てみた

そこは一面に広がる
銀色の渦の巻いた世界


その中で…
この国の父ともある
ウラノス星が他の星と
何か楽しい遊びをしている
画面を目にした!

争いごとを知らない私は
何をやっているのか
検討がつかなかった


弟が
あのお方は祖父なんだ
僕らには父がいて
僕らの父クロノスが勝利するんだ


「祖父?勝利?何それ?」




何かが『チクッ!』とした

「うっっっ…うっ…」と

自分でも信じられないような
胸が占めつけられるような
電気が走った…

心のガラスケースに傷が入ってた

この電気が「痛い」と言う
私が初めて知った痛みだった




続く…



クローバーギリシャ神話も取り込れクローバー


また明日の朝、続きは更新します