
いつもの通り道
信号待ちで
見かける景色
手拍子に合わせ
しなやかで
時をめぐり巡って
心ひとつに
舞う
息切れしながら
声を掛け合い
笑顔を
絶やさずに
懸命で
眩しく
いつしか
立ち寄るのが
日課
曇る心を
晴らしてくれる
自分も
あんな風に
踊れたらいいのに
思い切って
声をかけてみた
見知らぬ自分に
嫌な顔ひとつせず
妖精さんは
微笑んだ
心が暖かくなった
ただ
一緒に
汗を流して
笑ってみたかった
その空気に
呑まれて
その優しさに
甘えて
手拍子に合わせ
舞い上がって
しなやかな空気が
ピタッと
止まって
妖精さん達
驚いてしまった

“怖がらないで”
心が緩んだ時
妖精にはなれない
魔女の自分を
見られてしまった
“ごめんなさい”
脅かすつもりも
騙すつもりも
邪魔するつもりも
なかったのに
“ありがとう”
妖精にも天使にも
なれない魔の魂
響き届いた心
真と魔の
ふたつの魂を
持ち合わせてる
近づいて
濁さぬように
ずっと…
煌めいていて欲しい
“祈ってます”
躓いたら
ここに来て
邪悪な心
流しに来るから
ずっと
そのままの優しさで

頂くばかりじゃ
嫌だから
遠くから
応援してる
それくらいしか
返せない
.