太陽は沈む寸前に
最も、空を赤く染める。

人も同じく。



バブル景気が崩れ出す寸前の頃、
宗家は、世の常、人の常を
夕陽に例えてそのように説かれたそう。



天中殺の時期に入って
大きな動揺がある人とそうでない人を
わたしは当てることが出来る。

わたしでなくても
理論の理解力といずれかの五感があれば誰でも出来る。

天中殺に入る寸前に
本人が絶好調を包み隠さず見せているから。
強気の極みという感じ。



自分の経験上でも
天中殺の年で動揺するときは
入る前にはピークに
調子に乗っていたことを思い出し、
恥ずかしくも懐かしくもなる。

通常時のありがたみを、思い知る。

それを身をもって知らされる
休息時のありがたみも、思い知る。




太陽が高く昇る昼間も
太陽が沈んだあとの夜間も
どちらも必然のサイクル。

起きる準備、眠る準備をしていれば
なんてことはないのだけど
つい寝坊、つい夜更かししてしまうのは
調整せず 油断しているからに過ぎない。



好調な時は自己過信しやすいものだし
不調になってようやく思い知るものだから。

軍略ではこのサイクルを見通して
敵が油断する時期に攻め込んだのだろうね。



調整する心の強さは
身体のトレーニングと同じで、
ちょっとずつ負荷をかけて
だんだん平気に慣らしていくと養われる。
苦手が苦手でなくなる克服力。

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