無知
昨日こんな話を聞いた。
後輩K「○○さん!聞いてくださいよ!変な客来ました!」
俺「なんだよ。いつも変な客は来てるだろ」
K「そうですけど今回のはレベルが違います!」
俺「レヴェルね、レヴェル。じゃあ聞こうじゃないの」
K「昨日××(プリン、久石譲をこよなく愛す女) と入ってたんですけどね、」
(プリンは俺とタメ。遂に一番の新入りに呼び捨てか…)
俺「うん」
K「俺がバックで仕事してたらあいつがバックに入ってきて」
(プリンよ、おまえはもう一番の新入りにあいつ呼ばわりか…)
俺「うん」
K「K!!来て来て!変な客居る!何か喋ってんの!って言ってきて、」
俺「うん」
K「見に行ったらそいつ一人で喋ってるんすよ!!」
俺「…」
K「なんかウルトラ警備隊みたいなのがつけるやつあるじゃないすか。
耳にイヤホンついててそれが口の前までウニョって出ててマイクつ
いてるやつ。スパイみたいなのがするやつ。あれでなんか真面目
に一人で喋ってるんすよ!なんかマンガの主人公になっちゃったみ
たいな♪その客レジ来てもまだ喋ってて、そしたら××レジ打ちなが
ら笑い始めてもうやばかったッス!!俺こらえるの必死でしたもん!!
あー、マジうけたよ~。真似できないよあれ~。クハハ!!」
俺「…」
全国にいらっしゃるお仕事を賢明になされている方々、私が代表して謝ります。
大変申し訳ございません。彼らは悪気があっての行いでは無いと言う事だけ
おわかり頂ければと思います。
(おお、神よ…いかなる理由があろうと人はその罪を許されるのでしょうか?)
(…この無知なる哀れな二人をどうか救いたまえ…)
俺は息を呑んで、そしてゆっくりと口を開いた。
俺「…それ、ハンズフリーのイヤホンセットだろ…」
K「へ?」
俺「コードが携帯にぶら下がってて携帯に接続、」
「マイクとイヤホン通して通話できるんだよ」
K「…え、じゃあれ本当に話してたんす…か?」
俺「当たり前だ」
K「…」
俺「おまえらが言う変な客はむしろ勤勉で、
おまえらがむしろ変な店員。それを店内にいた客は痛い程感じたろうな。
まぁ、一番痛いのは何を隠そう、何も気付かなかったおまえら二人だが…」
トドメをさしてやった。ちゃりの件 、俺はまだ忘れてはいない…。
K「……ぅわっ、恥ずかしい~!!」
Kは後の実況検分で全てを語った。
申し訳なかったと。
知らないとはここまでつらく、苦しいものなのであろうか。
我々日本は義務教育制度が確立したる先進国。
世界には学びたくても学べない子供達が沢山いる。
僕等の恵まれた環境を見直す良い機会となったのは唯一の幸いと言えようか。
その後、Kは、
「××に教えてあげなきゃ!!」
そう、根はいい子なのだ。