僕は毎日、夢を見る。
決して見たい訳では無い・・・
僕が、僕自身に「見させられる」のだ。
登場するのは、何故か決まって同じメンバーである。
僕にとって夢とは、
無限に続く逃れようの無い悪夢なのだろうか。
■(2009/9/22)輸出入協同組合
僕と高田は、どこぞの市場の様にいる。
市場独特の喧騒・人ごみを掻き分けて、
僕と高々は、進む。
時折、フォークリフトに引かれそうになり
「何処見てんだオラァァァ」と怒鳴られながら、
時に、
「よっ、景気はどうだい」と声を掛けられながら
僕と高田は進む。
あまりにも雑然とした立て方の
事務所兼、店舗、看板のせいで、
昼間だと言うのに、薄く暗い。
路地においては、夜さながらである。
僕らは、チンピラ成金の様なスーツに身を包み
この、ごった返す市場を、
我が庭として見回しながら 歩いていく。
カンカンカンカン・・・
鉄で出来た外階段を、リズムを付けて上がる。
古く立て付けの悪い金属製の扉が
音を立てて開く。
「ただいまっ」
僕と高田は、ここの職員。
外観と比例した、
何とも古めかしい内装・備品が並び、
そこには、その光景にお似合いとも言うべき
胡散臭そうな輩が、働いている。
と言うより、電話を掛けまくっている。
僕らは、世界中のカレー粉を牛耳っている組織
<カレー粉世界輸出入協同組合>である。
僕と高田は、
上司の命を受け、世界中のカレー粉と言うカレー粉を
全て買い占めようとしているのだ。
他国の輸出入タンカーの航路の掌握、
他国のスパイス工場の買収、
各国の検閲担当官に対する賄賂・・・
そういったヤバイ仕事が、主に僕の仕事だ。
あと少しで、世界が僕らの手の中に。
まさにカウントダウン状態なのだ。
国内外において、テレビではデモ行進、
時に暴動の様子が流れている。
カレーを食べたい・・・
せめてカレー味の何かを・・・と、
巷では、連日デモ行進が起きている。
何を隠そう、このカレー危機を招いているのは
僕らなのだ。
そんな中、この集めたカレー粉を使って
一体、ここの上層部は、何を企んでいるのか・・・
僕と高田は好奇心を抑えられなくなっていた。
港の倉庫街。
見渡す限りの倉庫は、
我らが輸デ入協同組合の倉庫である・・・
一体どこから調べれば良いのだ
検討も付かない。
♪シタールの音がどこからか聞こえて来る。
音のする方に僕らは進む。
片手には銃を持っている。
緊張が走る・・・
♪シタールの響きが風に乗り、
倉庫の壁に反響して、方向が分からなくなる。
その中で、
<冷凍キューブ加工>たる会社の看板。
空き箱を積み重ねて、ベタなスパイゴッコ・・
それも、スパイスのスパイである(笑ベタだ
曇ったガラスを袖で拭く。
薄暗倉庫の中では、何やら数十名の外国人らしき
働き手が、シャベルを持って働かされている。
濛々とカレー煙を上げながら
何か、金属の四角い箱に詰め替えている。
横にいる高田をフと見ると、
その臭いと画像を駆使して、白メシを喰っている。
嗅覚と視覚による、エアおかずである。
僕は、ごくりつ唾を飲み・・
・・・・・ピピピヒピ(目覚ましアラーム)
・・・・・僕は明日も夢を見るだろう。
明日も明後日も・・・ずっとずっと。
決して見たい訳では無い・・・
僕が、僕自身に「見させられる」のだ。
登場するのは、何故か決まって同じメンバーである。
僕にとって夢とは、
無限に続く逃れようの無い悪夢なのだろうか。
■(2009/9/22)輸出入協同組合
僕と高田は、どこぞの市場の様にいる。
市場独特の喧騒・人ごみを掻き分けて、
僕と高々は、進む。
時折、フォークリフトに引かれそうになり
「何処見てんだオラァァァ」と怒鳴られながら、
時に、
「よっ、景気はどうだい」と声を掛けられながら
僕と高田は進む。
あまりにも雑然とした立て方の
事務所兼、店舗、看板のせいで、
昼間だと言うのに、薄く暗い。
路地においては、夜さながらである。
僕らは、チンピラ成金の様なスーツに身を包み
この、ごった返す市場を、
我が庭として見回しながら 歩いていく。
カンカンカンカン・・・
鉄で出来た外階段を、リズムを付けて上がる。
古く立て付けの悪い金属製の扉が
音を立てて開く。
「ただいまっ」
僕と高田は、ここの職員。
外観と比例した、
何とも古めかしい内装・備品が並び、
そこには、その光景にお似合いとも言うべき
胡散臭そうな輩が、働いている。
と言うより、電話を掛けまくっている。
僕らは、世界中のカレー粉を牛耳っている組織
<カレー粉世界輸出入協同組合>である。
僕と高田は、
上司の命を受け、世界中のカレー粉と言うカレー粉を
全て買い占めようとしているのだ。
他国の輸出入タンカーの航路の掌握、
他国のスパイス工場の買収、
各国の検閲担当官に対する賄賂・・・
そういったヤバイ仕事が、主に僕の仕事だ。
あと少しで、世界が僕らの手の中に。
まさにカウントダウン状態なのだ。
国内外において、テレビではデモ行進、
時に暴動の様子が流れている。
カレーを食べたい・・・
せめてカレー味の何かを・・・と、
巷では、連日デモ行進が起きている。
何を隠そう、このカレー危機を招いているのは
僕らなのだ。
そんな中、この集めたカレー粉を使って
一体、ここの上層部は、何を企んでいるのか・・・
僕と高田は好奇心を抑えられなくなっていた。
港の倉庫街。
見渡す限りの倉庫は、
我らが輸デ入協同組合の倉庫である・・・
一体どこから調べれば良いのだ
検討も付かない。
♪シタールの音がどこからか聞こえて来る。
音のする方に僕らは進む。
片手には銃を持っている。
緊張が走る・・・
♪シタールの響きが風に乗り、
倉庫の壁に反響して、方向が分からなくなる。
その中で、
<冷凍キューブ加工>たる会社の看板。
空き箱を積み重ねて、ベタなスパイゴッコ・・
それも、スパイスのスパイである(笑ベタだ
曇ったガラスを袖で拭く。
薄暗倉庫の中では、何やら数十名の外国人らしき
働き手が、シャベルを持って働かされている。
濛々とカレー煙を上げながら
何か、金属の四角い箱に詰め替えている。
横にいる高田をフと見ると、
その臭いと画像を駆使して、白メシを喰っている。
嗅覚と視覚による、エアおかずである。
僕は、ごくりつ唾を飲み・・
・・・・・ピピピヒピ(目覚ましアラーム)
・・・・・僕は明日も夢を見るだろう。
明日も明後日も・・・ずっとずっと。
