ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

タカフミさん(仮名・70代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

タカフミ「オケ専のゲイって、どこにいるのでしょうか?」

 

僕「オケ専……お年寄り好きで、棺桶専門ゲイって呼ばれる人たちですね?」

 

タカフミ「私は後期高齢者で、相手してくれる若い人がいるとしたら、老人好きのオケ専だと思うんです」

 

僕「そうですね。オケ専っていう人がいるとは聞いてますが、実際会ったことはないですね」

 

タカフミ「都市伝説なんですかね?」

 

僕「いや、実在はするんでしょうが、やっぱり実数が少ないのでしょうね」

 

タカフミ「どうすればオケ専の若ゲイに出会えるんでしょうか? 占って欲しいです」

 

僕「タロットの3者択一占いですか? 選択肢は、①ゲイアプリでオケ専ゲイと出会える。②有料ゲイサイトで出会える。③ゲイバーで出会える。 とか……」

 

タカフミ「ゲイアプリは無理です。私はスマホを持っていません」

 

僕「ガラケーなのですね? でも、パソコンはお持ちなのですから……」

 

タカフミ「②の有料ゲイサイトもやりません。10年ぐらい前に入会して、イケメン若ゲイからメッセージが来たんですが、結局有料メールを10回もやりとりしただけで1度も会えませんでした」

 

僕「その人はサクラだったのでしょうか?」

 

タカフミ「きっとそうでしょう。お金と時間の無駄で口惜しさだけが残りました。だから、有料ゲイサイトは2度とやりません」

 

僕「では、ゲイバーしか残ってませんが……」

 

タカフミ「私の住んでいるところにはゲイバーがないんです。以前は1軒あったんですが、コロナで潰れました」

 

僕「地方にお住まいだとそういうこともありますね……東京や大阪に出てくることはできないのですか?」

 

タカフミ「東京に遊びに行ったこともありました。ゲイバーやゲイサウナに行ったりもしましたが……むなしいです」

 

僕「一夜限りの関係が多いですからね」

 

タカフミ「私の場合、一夜限りの関係にすらならないんです」

 

僕「……」

 

タカフミ「ゲイバーでは従業員は話しかけてくれますが、『若い子と出会いたい』と言うとそれっきりです。『じじいが何言ってる?』って言わんばかりです」

 

僕「……」

 

タカフミ「ゲイサウナに行っても、ことごとく断られます」

 

僕「入場できないのですか?」

 

タカフミ「いや、入れてはくれます。中で、10人以上声かけても、すべて無視か断られるんです」

 

僕「……」

 

タカフミ「仮眠室で寝ている若者に触れたら、すごい勢いで振り払われます」

 

僕「眠りたかったのでしょうね……」

 

タカフミ「世間の70代ゲイはどうしているんでしょうか? みんな枯れてしまって、出会いなど求めないのでしょうか?」

 

僕「70代だと結婚している人が多いかもしれません」

 

タカフミ「偽装結婚して、何とか子ども作って、老後は子や孫に囲まれて? 自分に正直に生きたゲイがバカを見るんですかね?」

 

僕「既婚ゲイには、既婚ゲイなりの悩みや葛藤があると思いますが……」

 

タカフミ「あと、金があれば、ウリ専ボーイ(男性版風俗)を買ったり、その中から1人身請けして囲ったりできるのでしょうが……私は年金暮らしなので……」

 

僕「ウリ専ボーイにのめり込むのは弊害がありますが、ポケットマネーの範囲で買うのなら……」

 

タカフミ「会社を定年退職した際に、退職金が少しだけ手元に残ったので、東京のウリ専ボーイを呼びました」

 

僕「どうでしたか?」

 

タカフミ「もう、この子と抱き合って死ねるなら本望だと思いました」

 

僕「よほどタイプだったのですね?」

 

タカフミ「1泊だけのつもりが、つい、食事や買い物を一緒にしたくなり……2泊させてしまい、10万以上払うはめになりました」

 

僕「まあ、でも、忘れられない思い出になったんですね?」

 

タカフミ「そのボーイを駅で見送る際に『ウリ専が嫌になり、辞めて行くとこなかったら、私の家に来なさい』って思わず言ってしまいましたが……」

 

僕「……」

 

タカフミ「我ながら舞い上がってましたね。私みたいなじじいの相手するのが嫌でウリ専辞めるのに、そのじじいの1人のところに来るなんて、あり得ないですよね」

 

僕「冷静ですね」

 

タカフミ「いや、冷静じゃなかったですよ。万が一、あのボーイが本当にやってきたら、困ります。私ひとりだけでカツカツの生活ですから」

 

僕「今後はウリ専ボーイを買うことはないのですね?」

 

タカフミ「もう無理です。私が死んだら、遠い親戚が来て、始末してくれるでしょうが、葬式代ぐらいは残しておかないと、申し訳ないです」

 

僕「お寂しいですね」

 

タカフミ「でも、今日は久しぶりにゲイの人と話せて、楽しかったです。パソコンにSkypeをダウンロードしてよかったです。テレビ電話っていいですね。ありがとうございました」

 

僕「え? まだ占いはこれからですよ。メッセージカードを引きませんか?」

 

タカフミ「テレビ電話で、どうやるんですか?」

 

僕「ここに、裏返しのゲイタロットカード78枚があります。1枚ずつ指さしますから、気になるカードがあったらおっしゃってください。表にします。では、これから行きますよ……」

 

タカフミ「では……それ」

 

↑「カップの3」正位置。

公園で飲食しながら話してます。

 

性愛が絡まない友人知人をつくりましょう。

 

タカフミ「……そうですね。それしかないですね」

 

僕「まだ半分以上カードが残ってます。もう1枚選びましょう」

 

タカフミ「では……それを」

 

↑「太陽」正位置。

老ゲイカップルの平和で穏やかな光景です。

 

年の近い人との関係が落ち着きます。

 

タカフミ「年寄り同士ですか? あまり気が進みませんが……」

 

僕「恋愛ではなく、友人知人なら、いいではありませんか?」

 

タカフミ「そうですね……」

 

僕「ノンケ(異性愛)でも、女性でもいいじゃないですか? 世間話する間柄から始めて、気が合えば……?」

 

タカフミ「そうですね。私の場合、ゲイの出会いは難しいですね。今日は豫さんとお話しできて楽しかったです。また寂しくなったら、お願いいたします」

 

僕「こちらこそ……」

 

タカフミ「ありがとうございました」

 

僕「ありがとうございました」

 

さて、今日の台湾版易タロットです。

↑「沢地萃(たくちすい)」

人が集まってのお祭りです。運気は上々。今こそ、打って出ましょう。

普段より少しだけ背伸びしていいのです。踏ん張り時ですから。

 

ただし、活躍する人は他から妬みや僻みをされるもの。

足を引っ張られやすい時でもあります。

 

隙を見せてはいけません。

大胆に前に進みながらも、細やかな気配りや目配りを忘れてはいけません。