ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

視聴率で言うと、それほどたくさんの人が見ている訳ではないNHKEテレですが、

一部の番組に僕は興味を覚え、見ています。

 

その1つが、NHKEテレ「マイケル・サンデルの白熱教室」ジェンダーを扱った4回シリーズ。

 

アメリカ・ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が、簡単には答えの出せない現代社会の難問を、16人の大学生と議論をしています。以下、番組の内容と出演者の発言を抜粋します。

 

16人の学生の内訳は、

アメリカのハーバード大学生6人。*男子3人(うち1人はトランスジェンダー男性)と女子3人

日本の東京大学・慶応義塾大学の学生6人。*男子3人と女子3人

中国上海にある国立の名門、復旦大学生4人。*男子2人と女子2人

 

シリーズ4回目(最終回)は「なぜ、国家は同性婚を認めないのか?」

多様な性のあり方について、国家がどうかかわるべきか……について議論している。

 

昨年12月、ロシアで、LGBTQの情報発信を規制する法案にプーチン大統領がサインした。

同性愛などの多様な性のあり方は西側諸国の干渉・押し付けだというのがその理由だ。

 

同じ時期、アメリカのバイデン大統領は、同性婚の権利を保障する連邦法案にサインした。

しかし、アメリカ国内では同性婚を認めない州も存在する。

 

日本では、今年2月、岸田首相が同性婚法制化に対して、慎重な姿勢を発言している。

 

同性婚を認めているのは、欧米を中心に30か国あまり。

サンデル教授の質問「LGBTQなどの性の多様性について、国家はどこまで介入すべきか? 認めるべきか?」(世界では意見が分かれている)

 

ハーバード大学のエマ(アフリカ系女子)「男女二元論に当てはまらない性のあり様は、200年以上前から、欧米以外の国々でもたくさん存在している。プーチン大統領の言うことには全く説得力がない。今、家族の在り方を問い直そうとしているのだ」

 

サンデル教授の質問「LGBTQの象徴であるレインボーフラッグは、すべての国で掲げるべきか?」

 

復旦大学のセン(男子)「中国では何百年も前から性的少数派のグループが存在する。が、レッテルは貼らない。多様性は心の中で認めているのだからそれでいい。すべての事象に名前をつけることがいいとは限らない」

 

東京大学のコウスケ(男子)「名前を付ける行為は、言葉を使う人間が物を考える上で役に立つ。性的少数派の人達は昔から存在していたが、LGBTQなどと名前を付けることにより、潜在的だった人達に光を当てることになって、意味があることだ」

 

ハーバード大学生エイデン(ヨーロッパ系男子)「プーチン大統領が言うことは、全く根拠がない。ロシアにもともと性的少数派の人達が存在しているのだから。ただ、西欧は自分たちの考えが世界のスタンダードだと考えがちなのは自覚した方がいい」

 

ハーバード大学のHP(ヨーロッパ系トランスジェンダー男子)「植民地主義の歴史を持つ欧米諸国は、そのことを自己批判すべき。カリブ諸島とアフリカやアジア諸国の一部には同性愛行為を罰する法律がある。が、それはイギリスが植民地支配時代に敷いた法の名残である」

 

サンデル教授の質問「どの国でも同性婚を認めるべきか?」

 

東京大学のショウコ(女子)「国が同性婚を認めれば、同性愛を考えてこなかった年配者も、性的少数派を考えるようになり、否定的な発言が減るだろう」

 

復旦大学のチャン(女子)「性的少数派であっても、結婚の自由などの基本的な権利は守られ、尊重されるべき。ただ、上の世代には受け入れにくいもの。そんな人達に対しては『同性婚の夫婦や家族が、あなたに干渉するわけではない』と言いたい」

 

復旦大学のセン「結婚しても子どもができない男女夫婦に『別れろ』とはさすがに言わない。それなら、子どもができないという理由で、同性カップルを認めないのはおかしな話だ。養子をもらえば済む話だ」

 

エイデン「アメリカでは、結婚や同性婚は、社会的というより『結婚は神聖なもの』という宗教的な問題。私自身も宗教心はあり、結婚はある種、神聖なものだと思う。が、生まれつきの性的指向によってその機会を奪われるのは不幸である。結婚とは生活を向上させ、幸福追求する権利でもある。同性愛であっても結婚は神聖だと思う」

 

HP「今日の議論は意外。アメリカとアジアの大学生全員が同性婚に関して肯定意見なのだから。伝統や文化が違っても、願いは同じだと思った」

 

ハーバード大学のオーウエン(アフリカ系男子)「欧米人が植民地主義的な価値観の押し付けを自覚し、慎重であるべきだというのに賛同する。一方で世界のどこでも当てはまる普遍的基本的な真理がある。たとえば、自らを表現する自由や権利、レインボーフラッグはその象徴。そして、基本的な生活の質を保障されるべきこと。個々の国が自分たちの文化を守るのはいいが、LGBTQの人達が脅かされているなら、それを批判し、人権に対して改善を要求するべきだ」

 

サンデル教授「同性婚に関するそれぞれの国の法律は異なるが、最後はアメリカ・日本・中国の学生たちの意見が一致した。国による文化や伝統の違いは、若い世代と古い世代の間の溝よりも乗り越えやすいものなのだろう。じっくりと話し合い、分かり合おうとすれば、複雑で答えの見えない難問にも希望が見えてきた。ありがとう」

 

この番組に出演した若者は、すべてエリートである。しかも、たった3か国のたった16人。世界の若者を代表している訳ではない。

だが、おそらくは大半が異性愛者であろうアメリカ・日本・中国の若者が、全員、同性婚に賛成し、同性カップルが養子を育てることにも賛成したのは、嬉しい誤算でした。

 

同性婚は、モラルに反するとかではなく、配偶者との幸福な生活を望む、人権の問題だと……再認識しました。

乗り越えなくてはならないのは、社会規範ではない。伝統的な異性愛による結婚以外を認めず、性的少数派を除外し続ける……硬くて古臭い脳みそこそ、乗り越えなくてはならないのです。

 

東京圏では、3月4日(土)0:30~1:00に再放送予定。

 

さて、今日のチャイニーズタロットです。

↑「剣の9」正位置。

7本の剣が降ってきています。

女性剣士が2本の剣で打ち払おうとしていますが、すべては打ち落とせず、苦戦しています。

あなたが不利な状況で奮闘してきたことを表しています。

 

↑「正義」正位置。

その不利な「戦い」が裁かれようとしています。

もちろん、「裁き」の根拠は、どちらに正当性があるか? です。

 

あなたの「正しさ」が認められるでしょう。

 

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