ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

前回、「フケ専のゲイ男性」を書きました。↓

 

その続きです。

ナオトさん(仮名・30代フケ専のゲイ男性・関東在住)のプライバシー保護の為、多少変更しています。

 

僕「ところで、占いの相談は?」

 

ナオト「それは……今、付き合っているコウイチロウさん(仮名)とのことです」

 

僕「コウイチロウさんは、おいくつなんですか?」

 

ナオト「60歳です」

 

僕「会社員ですか? そろそろ定年ですか?」

 

ナオト「定年になり、今は再雇用制度で働いています。付き合って、もうすぐ半年になります」

 

僕「ラブラブな頃ですね」

 

ナオト「ただ、今後のことについて……僕とコウイチロウさんで、意見が食い違っているんです」

 

僕「どういうところですか?」

 

ナオト「コウイチロウさん、都下の一軒家に住んでいて、そこで一緒に暮らそう……という点は、2人一致しているんですが……」

 

僕「同棲生活が始まるんですね」

 

ナオト「コウイチロウさんも、『同棲しよう』って言うんですけど……僕は、ちょっと違う考えで……」

 

僕「え? 同棲ですよね? 下宿じゃないですよね?」

 

ナオト「僕の気持ちというより、世間的に、僕とコウイチロウさんは、カップルにならないんですよ」

 

僕「カップルじゃない? でも、ゲイカップルですよね?」

 

ナオト「レストラン行っても、洋服買いに行っても、コウイチロウさんは、『お父さん』って呼ばれるんです」

 

僕「30代と60代の男性2人が来れば、確かに親子に見えるでしょうね。でも、実態は違いますよね?」

 

ナオト「僕も、初めから父親を求めたわけじゃない。でも、同性同士って、同世代なら友人や兄弟、20何歳離れていれば、親子のような関係になるじゃないですか?」

 

僕「僕は、コウイチロウさんと世代が近いので、『親子じゃない。カップルだ』って言いたい気持ち、よくわかります」

 

ナオト「ゲイバーに行っても、僕とコウイチロウさんを普通のカップルと見なさない人がいるんです。援助交際を疑われたり、僕がお金目当てで付き合っていると思いこまれたり……」

 

僕「コウイチロウさんは、裕福な方なんですね」

 

ナオト「サラリーマンですが、大企業だし、もともと都下に一戸建てがあるので、貧しくはないです。でも、資産家というほどではないです」

 

僕「他人からは親子に見えたとしても、恋人同士でしょう? 体の関係あるでしょう?」

 

ナオト「体の関係は、なくはないですが……。そこを求めているわけではありません」

 

僕「一緒にいることでの安らぎとか、安心感ですか?」

 

ナオト「まあ、そうです。セックスを1番に考えるなら、初老の人は選びませんよ」

 

僕「つまり……ナオトさん自身も、恋愛感情というより、保護されたい願望? だから、他人から見て『親子』なら、いっそ『親子』でいい?」

 

ナオト「まあ、そうです。一緒に暮らすのを機会に、養子縁組して欲しいんです」

 

僕「コウイチロウさんは、養子縁組に反対なんですか?」

 

ナオト「将来、パートナーシップ制度ができるかもしれない。同性婚が法制化されるかもしれない。『親子』になったら、パートナーにも夫婦にもなれないって……」

 

僕「それは、その通りですね」

 

ナオト「でも、同性婚だけでなく、パートナーシップ制度だって、コウイチロウさんの家のある自治体では導入されてないです」

 

僕「確かに、同性カップルに対する社会の認知は、なかなか進まないですね」

 

ナオト「僕が、コウイチロウさん宅に住むようになったら、絶対に、近所の人と顔合わせますよ、ゴミ出しとか回覧板とか……」

 

僕「その時に、『ゲイカップル』っていうよりも『親子』って紹介されたい?」

 

ナオト「たとえば、『ひとり暮らしだから、親戚の子を養子に迎えた』って言えば、高齢者ばかりの近所の人は納得するでしょう?」

 

僕「現実的というか、世間では、その方が波風立たないですね」

 

ナオト「実際の、僕とコウイチロウさんの間柄だって、親子みたいなもんですよ。世代間ギャップはあるし……僕がコウイチロウさんを敬い、コウイチロウさんが僕を可愛がってくれる……疑似親子関係ですよ」

 

僕「でも、コウイチロウさんにしてみれば、『親子じゃない』。赤ん坊から育てたわけじゃないから、簡単に『父性愛』にはならないですよ」

 

ナオト「でも、いずれ、そうなるでしょう? 20年後には、僕がコウイチロウさんを介護するんですよ、息子として……」

 

僕「その時は、そうなるでしょうが……」

 

ナオト「だったら、同居し始めから『親子』になった方が、よくないですか? パートナーシップ制度って言っても法的根拠はないし、同性婚は、いつになるか、わからない。養子縁組が現実として妥当なんですよ」

 

僕「コウイチロウさんは、ずっと独身ですよね? 『愛し合う伴侶が欲しい……60歳になって、これが最後のチャンスか?』いう気持ち、痛いほどわかりますね」

 

ナオト「でも、世間は、僕達同性愛者とは違う感覚で動いている。妥協は必要でしょう?」

 

僕「それはそうですが……。占いたい点は、そこですか? 養子縁組するか? パートナーシップ制度や同性婚を待つべきか?」

 

ナオト「ちょっと違います。同居して養子縁組するか? 同居自体を先延ばしにするか?」

 

僕「コウイチロウさんの意見も聞く必要があるのでは?」

 

ナオト「どうしても、コウイチロウさんがパートナーシップ制度や同性婚にこだわるなら、つきあいをやめるかもしれません」

 

僕「強気ですね?」

 

ナオト「フケ専の若いゲイの方が売り手市場だって……ご存知ですよね?」

 

僕「つまり、コウイチロウさんがダメなら、次の候補者はいる……ってことですね?」

 

ナオト「ええ、いますよ。ゲイアプリで、50代~60代を求めれば、次から次とメッセージが来ます」

 

僕「でも、なかなかいい人がいないって……」

 

ナオト「将来、僕が介護するんですよ? 吟味しなければ、やってられませんよ。我が儘な頑固オヤジはお断りです」

 

僕「……僕個人の意見を言っても仕方ないので、占いますね。①『同居して養子縁組するか?』 ②『同居を先延ばしにするか?』の2択にしますか? ③『コウイチロウさんはやめて、他の熟年男性を探すか?』も入れて、3択にしますか?」

 

ナオト「3択でお願いします」

 

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僕「結果が出ました」

 

①同居して養子縁組するか? 

↑「金貨の10」正位置。

経済的に安定するでしょう。遺産相続も順調に行きます。

↑「金貨の6」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

2人の対等性は失われます。良好な関係を保つには、よほどの努力が必要です。

 

②同居を先延ばしにするか? 

↑「剣の5」正位置。

自分が優位に立つことを考えています。それでは、うまくいかないでしょう。

↑「剣の小姓」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

駆け引きばかり考えて、先の見通しを立てないと、結局はうまくいきません。

 

③コウイチロウさんはやめて、他の熟年男性を探すか? 

↑「ワンドの7」正位置。

なかなか大変なことになります。想定している以上に苦労するでしょう。

↑「愚者」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

次が見つからず、ひとりになる可能性もあります。ひとりでいることを楽しめるのなら、それもありですが……。

 

ナオト「どれがおススメですか?」

 

僕「①の養子縁組ですね。でも、コウイチロウさんの説得が必要ですが」

 

ナオト「②の『同居先延ばし』や、③の『別れて次を探す』は、ダメなんですね?」

 

僕「同居や同棲って、タイミングがあるんですよ。今が、まさにそのタイミング。先延ばしにすると、お互いの気持ちが噛み合わず、うまく進まないってことです」

 

ナオト「③の『他を探す』は?」

 

僕「数は多いけど、いい人は少ないって、わかっているじゃないですか? その場限りの関係でいいなら別ですが、ちゃんと付き合うって、運やタイミングが必要なんですよ」

 

ナオト「確かに、コウイチロウさんはいい人だし……愛されてると感じますが……」

 

僕「『養子縁組』か、『パートナーシップ制度』か、この違いで関係こじれて別れてしまうには、惜しい人じゃないですか?」

 

ナオト「そうですね。もう1度、コウイチロウさんと話し合ってみます」

 

僕「是非、そうしてみてください。ありがとうございました」

 

ナオト「ありがとうございました」

 

さて、今日のゴーストタロットです。

↑「金貨の3」正位置。

霊が柱の彫刻をしています。女性は気づかず、落ちた金貨の飾りを拾っています。

 

たとえ、すぐに認められなくても、コツコツと努力することに価値があるのです。

後で報われるのですから、焦ってはいけません。

 

↑「ワンドの4」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

大きくて豪華な門の向こうで、女性の霊が手を叩いています。

あなたの頑張りを認め、賞賛しているのです。ただし、「霊」なので、あなたには見えないかもしれません。

 

あなたの努力・奉仕は、必ずや人の役に立ちます。認められます。

しかし、それには時間がかかるかもしれません。

あきらめず、投げ出さずに続けることに意味があるのです。