ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前にメールで相談された例です。

カツヒロさん(仮名・30代ゲイ男性・地方在住)です。(カツヒロさんのプライバシー保護の為、多少変更しています)

 

カツヒロ「中距離恋愛しているツトムさん(40代前半・ゲイ男性)との相談です」

 

僕「ツトムさんとは、どれくらいおつきあいしているのですか?

 

カツヒロ「2年ほどです。ドアtoドアで2時間かかるのですが、最初は頑張って、毎週末、僕がツトムさん宅に泊まりに行ってました。コロナの緊急事態宣言中は、オンライン通話だけでしたが、宣言解除で、また泊まりに行くようになったんです」

 

僕「いつも、カツヒロさんがツトムさん宅に泊まりにいくのですね?」

 

カツヒロ「僕は実家暮らしなので、ツトムさんを呼べないんです」

 

僕「お悩みというのは……」

 

カツヒロ「ツトムさんの住む地域で、パートナーシップ制度が始まったんです。それで、僕は実家を出て、ツトムさん宅に一緒に住もうかと考え、転職も検討しているんですが……」

 

僕「何か、困ったことが起きたんですね?」

 

カツヒロ「僕が汗をかいて、着替えを借りた時、ツトムさんのクローゼットの奥に女性物の洋服・下着・靴・化粧品・バッグを見つけたんです……」

 

僕「それって……」

 

カツヒロ「初めは、女がいるのかと疑ったんですが、パンプスが27・5cmで、服も下着も3Lで、ツトムさんサイズだとわかったんです」

 

僕「ツトムさんは、大きな男性なんですね?」

 

カツヒロ「ツトムさんは、身長180あります。僕は大きい人が好きなので……」

 

僕「ツトムさんは女装をする方だったんですね?」

 

カツヒロ「ツトムさんに聞いたら、『ゲイバーの周年パーティーでくじ引きに負けて、無理やり女装させられた』って言ってたんです……でも……」

 

僕「納得できない?」

 

カツヒロ「服が何着もあるんです。下着も複数枚あって、胸パッドもあって……」

 

僕「実は、女装好きな男性ではないかと思ったんですね?」

 

カツヒロ「その時は、『無理やり女装させられた』を信じるふりしたんです。でも、その2か月後にパソコンを借りた時に、画像ファイルを見てみたら、ツトムさんの女装写真が100枚以上あったんです」

 

僕「自撮りみたいな?」

 

カツヒロ「はい、それも、半分以上は下着姿やセミヌードのセクシーポーズで」

 

僕「カツヒロさんは、女装男性に対しては?」

 

カツヒロ「興味ないです。ってか、ゲイの大半はそうですよね?」

 

僕「そうでしょうね。ツトムさんに聞いてみましたか?」

 

カツヒロ「はい。女装好きであることを認め、趣味の範囲だからと言ってました」

 

僕「女装写真は自宅で撮ったものでしょうか? それとも……」

 

カツヒロ「背景から、自宅内だと思いますけど……でも、最近、ツトムさん、痩せてきて……心配してたんですけど、実は、女装が似合うようにダイエットしてたんです」

 

僕「……」

 

カツヒロ「洗面台に化粧水とかクリームとか、顔パックとか、肌のお手入れの品が倍以上に増えていて……しかもメンズ化粧品じゃなく、すべて女性用で……」

 

僕「……」

 

カツヒロ「先に話した女装自撮り写真も、いろいろと加工していて、別人のようにきれいになっていて、写真だけ見ると女性そのものっていうのもありました」

 

僕「そういうツトムさんを、カツヒロさんはどう思いますか?」

 

カツヒロ「なんだか、気持ちが一気に冷めました。僕は男性が好きなのであって、女になろうとする人には、興味ないんです」

 

僕「普段のツトムさんは、どうですか?」

 

カツヒロ「普段は、さほど女性的とは思いませんが……女装写真を見ると、僕の知らない面があるって感じます」

 

僕「ツトムさんと話し合いをしましたか?」

 

カツヒロ「本当は、女装用品は捨てて欲しいし、女装写真も削除して欲しい。でも、それを言うと……『できない。いっそ別れよう』って言われそうです」

 

僕「本音を言ってしまうと、関係が終わるのではないかと懸念しているんですね?」

 

カツヒロ「女装写真の表情とか見ると、好奇心とか趣味とか思えないんです。女になったことに酔ってるというか……『僕と女装のどっちをとるか?』と責めたら、僕の方が捨てられます」

 

僕「……」

 

カツヒロ「僕の好きな、男らしくて頼もしいツトムさんはいなくなったみたい……というより、最初からいなかったんでしょうか? 僕の前でだけ、無理してたんでしょうか?」

 

僕「タロット占いの場合、質問文を具体的に決めていただきたいのですが」

 

カツヒロ「僕とツトムさんは、パートナーになれるのでしょうか?」

 

僕「それは、状況として可能か? ということですか? それとも、カツヒロさんがツトムさんを愛し続けられるか? ツトムさんが、女性化せず、男性としてカツヒロさんのパートナーになれるのか? ……」

 

カツヒロ「全部知りたいです」

 

僕「では、ひっくるめて、お2人の恋愛の行方を占います」

 

カツヒロさんのカードは、↓でした。

↑左は「カップの7」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

「夢」が醒めて、現実が見えてきました。そのこと自体は、悪いことではありません。

 

↑右は「ワンドの10」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

1人では支えきれないほどの重圧です。持ちこたえられないでしょう。

 

↑の下は「剣の3」正位置。

あなたは傷つくでしょう。でも、誰も悪くありません。そんな時もあるのです。

 

ツトムさんのカードは↓です。

↑左は「月」正位置。

ツトムさんは悩みを抱えています。おそらくは「女装」に関することでしょう。

 

↑右が「力(ちから)」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

ツトムさんは、自分の欲望を制御しきれないでしょう。

 

↑下は「剣の6」正位置。

ツトムさんは、異なる道に進むでしょう。「男性同性愛」ではなく、「トランスジェンダー」かもしれません。

 

2人の現状を表すカードは↓です。

↑「塔」リバース(逆さま)見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

お2人の「恋愛関係」は終わりそうです。続けられないでしょう。お互いの新たな恋愛の為には、区切りをつけた方がいいのです。

 

お2人へのアドバイスカードは↓です。

↑「カップの2」正位置。

友人やビジネスパートナーを表しています。「恋愛」が終わっても、信頼できる「友人」としての関係を続けてみてください。

 

僕「どうですか?」

 

カツヒロ「やっぱり……同棲もパートナーシップ制度もしない方がいいですね。すっきりしました。前に地元の女性占い師の方に相談したら……なんか、ゲイをわかってなくて……」

 

僕「?」

 

カツヒロ「ツトムさんがゲイの女役になるのなら、あなたがゲイの男役をやりなさい……って言われて、意味不明でした」

 

僕「僕の鑑定がお役に立ったなら、よかったです」

 

カツヒロ「ありがとうございました」

 

さて、今日のゲイタロットです。

↑「ワンドの4」リバース(逆さま)。見やすくする為に正位置で貼り付けてます。

舞台の設定をしています。今は、行動を起こすというよりも、その為に心身を休め、次に動く準備をしておきましょう。

 

↑「剣の8」正位置。

電車の中で、男性が下を向いています。孤立感や閉塞感に悩まされているのですが、周囲の人に何かされている訳ではありません。先入観や思い込みで悩む必要はないのです。

 

2枚を合わせ読むと、

今は、ちょっと休みましょう。あれこれ悪い方向に考えるのもやめましょう。心配するほど、先行きは暗くありません。希望を持てる日がきっとやってきます。