ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

先週、「性分化疾患に思う」を書きました。

 

ちょっと訂正します。

「性分化疾患」(疾患=病気)と言う風に書きましたが、NHKの番組を観ていたら、学者の方が、「典型的な男と典型的な女の2種類がいて、その中間型は病気という考え方が、既に古い」と言っていました。

 

つまり、昔から性は白か黒かの2択ではなく、たくさんの中間型が存在するグラデーションあるもので、流動的ですらある、というのです。

 

例えば、「ニモ」でお馴染みの「カクレクマノミ」という魚は、群れの中の最大サイズのものが自動的に「メス」になり、卵を産む。2番目に大きいものが、やはり自動的に「オス」になり、受精させる。3番目以下のものは、ずっと未成熟のままである。

 

そして、最大の「メス」が死ぬと、2番目の「オス」が最大になるので、「メス」に性転換して産卵をする。3番目だったものが2番目に昇格して「オス」になる。

 

人間の場合は、「XY染色体の男性」と「XX染色体の女性」だけでなく、「XXY染色体の男性」「XY染色体だが、Y染色体の一部が欠損している男性」などがいる。

 

「XXX染色体女性」も「X染色体女性」などもいて、さまざまなタイプが現に生存している。「XY染色体の女性」もいることは先週書いた。「XX染色体の男性」も存在すると言う。

 

「俺は正常な男だ」「私はノーマルな女」と思い込んでいるあなた、本当にそうでしょうか?

最新の科学で染色体検査しましたか? 性染色体は、モザイクのように、体の部分により異なる……という人もいるんですよ。

 

もちろん、性染色体が「正常」でも、内外性器が「特殊」な人もいます。(出産しても、させても、典型的な女性や男性とは限りません)

 

このように、染色体だけを見ても、典型的な男性と女性だけではないことがわかる。しかも、その中間型は、従来のように「異常」「病気」とは言えない。なぜなら、生物の染色体は傷ついたり、なくなったり、変異したりして、進化し、環境の変化に対応し、生き延びきてきたから。

 

「シンプル」で「正常」な染色体だけだったら、そもそも人類は誕生してないし、今、地球上にはいないと言うのだ。

 

多様なのは「性」だけではない。血液型は、よく言われる、A・B・O・ABの4種類だけではない。Rh+-などは、それだけで55種類あり、他の分け方も全部合わせると、地球上の総人口を遥かに超える多数の血液種類がある。(だから、全く同じ血液型の人は、まずいない)

 

血液の多様性も、また、進化や種の存続に寄与しているという。血液型により、ある種の病気にかかりやすいというのがあるからだ。人類が多様なのは進化を続けてきたからであり、多様だから存続してきたとも言える。

 

同棲する日本人ゲイ男性Tommy「今日の話は難しいね」

 

僕「テレビでは図や再現映像などを使って、わかりやすく見せていたけど……よその画像は簡単には使えないし……言葉だけで説明するのは、なかなか……」

 

Tommy「要は、生物は多様性が基本。ってこと?」

 

僕「そう! いろいろあって当たり前。多数派の人は、少数派の人を『異常』『特殊』『不自然』といって差別するけど、根拠のない話。シンプルな世の中なんて、幻想。もともとないんだよ」

 

Tommy「シンプルに考えると、わかりやすいけどね」

 

僕「『シンプル』しか考えないと、外れる人を疎外し、除外し、追い詰めてしまうんだよ」

 

Tommy「追い詰められてしまう必要なんて、ないんだね」

 

僕「人は人。自分は自分」

 

Tommy「そこが基本だね」

 

では、今日のゲイタロットです。

↑「カップの6」正位置。

あなたたちには思い出があります。よくない思い出もあるでしょうが、

いい思い出もあるはずです。そこを忘れないようにしましょう。

 

↑「節制」正位置。

複数の事案を絡めて考える必要があります。この絵のコックさんは、淡々と卵料理を作っているようです。が、内心はいろいろあるのかもしれません。

 

家庭内の内紛・上司からの苦言・お客からのクレーム……とか、あるのかもしれません。それでも、投げ出さず、温めたフライパンに卵液を注ぎ、焼き過ぎないように気を付け……自分の仕事に集中しています。

 

妥協は、時として、大事です。