「一般的に人間関係を持つ能力のある人というのはどういう人か。一言で言うと、自分を開く能力(自己開示能力)のある人ということになる。自己開示には三つある。一つは、いやなときにはいや、うれしいときにはうれしいなど自分の感情を語ることである。二つ目は、私はかくかくしかじか思うなどと自分の考えを語ること。三つ目は自分に子どもが生まれたなど、自分の事実を語ることである。

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では、自分のことを語れる人とはどんな人かというと、あるがままの自分を許容している人である。たとえば、留年した自分を許せる人、カウンセリングを受けるほどノイローゼになった自分が許せている人、つまりI am OK.という感覚の人が自己を語れる人である。I am not OK.の人、自分はダメだと思っている人は自己を語れない。

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自己嫌悪の人というのは、世の中にザ・ベストがあると思っている。しかし、私はザ・ベスト主義ではなく、マイ・ベスト主義でいけばいいと思う。マイ・ベストの人というのが、つまりI am OK.の人である。I am OK.の人が、自己を語れる人である」

「カウンセリング心理学入門」 國分康孝著より