ライヴ・アット・ザ・ボトムライン : パティ・オースティン | かえるの音楽堂

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LIVE AT THE BOTTOM LINE : PATTI AUSTIN

(1979年)

 歌姫パティ・オースティンは若干4歳にしてアポロ・シアターにてデビューしました。5歳の時にはRCAレコードと契約し、1960年代後期にプロのセッション・ミュージシャンになりました。パティ自身のアルバムとしては1976年にCTIレコードから発売された”End Of A Rainbow”がファースト・アルバムとなります。翌年にはセカンド・アルバム”Havana Candy”を発表しました。1979年にはニューヨークのライヴ・ハウスBottom Line1978年に録音された”Live At The Bottom Line”を発売します。参加メンバーはパティ・オースティン(vo)、マイケル・ブレッカー(ts)、デヴィッド・スピノザ(g)、レオン・ペンダービスJr.、パット・レェビロット(keyb)、ウィル・リー(b)、チャールス・コリンズ(ts)、エロル・ベネット(perc)、フランク・フロイド(back vo)で編曲はレオン・ペンダービスJr.、アーサー・ジェンキンス,Jr.、デイヴ・グルーシンです。当時のCTIKUDUレコードではお馴染みのメンバーですが中でもウィル・リーのはじけっぷりはもう最高の演奏です。

 

1.YOU FOOLED ME(ユー・フールド・ミー )

2.JUMP FOR JOY(ジャンプ・フォー・ジョイ)

3.RIDER IN THE RAIN(ライダー・イン・ザ・レイン)

4.LET'S ALL LIVE AND GIVE TOGETHER(レッツ・オール・リブ)

5.LOVE ME BY NAME(ラブ・ミー・バイ・ネーム)

6.WAIT A LITTLE WHILE(ウェイト・ア・リトル・ホワイル)

7.ONE MORE NIGHT(ワン・モア・ナイト)

8.LET IT RIDE(レット・イット・ライド)

 

1曲目「YOU FOOLED ME(ユー・フールド・ミー )」は70年代に活躍したプロデューサー・チーム、ゼイン・ グレイとレン・ロン・ハンクスによるデュオ“グレイ&ハンクス”のデビュー・シングルとして全米R&Bチャート第19位のヒットとなった曲のカバーです。軽やかな曲でパティがドライブ感たっぷりに歌います。2曲目「JUMP FOR JOY(ジャンプ・フォー・ジョイ)」はフィラデルフィア・インターナショナル・レコーズのハウス・プロデューサー、デクスター・ワンセル作曲の曲です。デヴィッド・スピノザのギター、グルーヴしまくりのウィルのベース、レオン・ペンダービスのエレピ、マイケルのサックス、彼らバックの演奏も最高です。パティも気持ちよさそうにシャウトしています。3曲目「RIDER IN THE RAIN(ライダー・イン・ザ・レイン)」はパティのおしゃべりからスタートするシンガーソングライター、ランディ・ニューマン作のカントリー・ミュージックです。デヴィッド・スピノザがカントリー・タッチのギターを聴かせてくれます。4曲目「LET'S ALL LIVE AND GIVE TOGETHER(レッツ・オール・リブ)」はジェフリー・オズボーン、ビリー・オズボーン兄弟の作品です。レオン・ペンダービスのピアノをバックにスタートするゴスペル・タッチの曲です。マイケルも熱くブローします。コーラスを従えてパティが熱唱します。5曲目「LOVE ME BY NAME(ラブ・ミー・バイ・ネーム)」はエレン・ウェストン、レスリー・ゴーアの曲です。この曲は、クインシー・ジョーンズのアルバム“スタッフ・ライク・ザット(Sounds...And Stuff Like That!!)”でパティ自身が歌った曲です。感動的なパティの熱唱が光ります。6曲目「WAIT A LITTLE WHILE(ウェイト・ア・リトル・ホワイル)」はアメリカの男性ロック歌手ケニー・ロギンスが1978年にリリースした2枚目のアルバム“Nightwatch(ナイトウォッチ)”から爽やかで軽快なナンバーです。7曲目「ONE MORE NIGHT(ワン・モア・ナイト)」ステファン・ビショップの作品です。レオン・ペンダービスのピアノのイントロからスタートしパティが熱唱します。6曲目、7曲目あたりはAORファンにはたまらない選曲ですね。8曲目「LET IT RIDE(レット・イット・ライド)」70年代フュージョンのグルーヴ感たっぷりの演奏をバックにグルーヴしています。このアルバムはパティの熱唱に負けずウィル・リーやマイケルのソウルフルなテナーも熱く、素晴らしいベスト・ライヴです。パティは1992年にも同じBottom Lineでのライヴ・アルバムを発表します。こちらとは曲目も異なりますので両方のアルバムを揃えておきたいですね。