母が猫を飼っている。
というか、飼ってもらっているのだ。

昨年の秋、
私が見つけてしまった。

うちでは飼えないので、
お願いしたのだ。

白地に茶色のオス猫。
物静かな頭の良いイケメンだ。

見付けた時は、
生後1ヶ月くらいのガリガリだった。

それが今は、
4キロはゆうにある巨体。
腹が出てる。

まだ1歳になっていないのに、
おっさん体型。

それほど食べてはいないらしいが、
外に出さないから、運動不足か。

でも可愛い顔をしている。
会いたい。
抱っこしたい。

それなのに、ここひと月くらい顔を見ない。
どうしても出てこない。

どこから。
母のベッドの下から。

「会いたかったら午前中に来れば。
   11時には入っちゃうよ。」

「え、ムリだよ。
   じゃ、いつ出てくるの?」

「夕方6時過ぎかな。
   早くて6時10分。」

なんだよ。
アイドルかよ。
勿体ぶって。
なんだよ。

でも顔が見たい。
いつなら行けるかな。
行くなら仕事が休みの午前中。

ああ、
計画しちゃってる。
というか、させられちゃってる。

きっと顔が見られても、
チラッとだけ。
抱っこなんてできないのに。

分かってるのに。
ワルイオトコ。