さて、サンバのお腹とうさピィのお腹によるデュエットがおちついたところで、
「えへん」
うさピィはひとつせきばらいをしました。
「サンバ。あれはね、あめだまではなく、風船だよ。」
「ふうせん?!」
「うん、食べ物じゃないよ。あの大きさからみると、きっと特別な風船だ。」
「ふうせん?とくべつ?」
「よし、つかまえにいこう!!」
うさピィはそうさけぶと、丸太からとびおり、ぷわぷわとうかぶ風船へむかって走りだしました。
風船も、特別もよくわかりませんが、サンバは丸太からそろそろとおりると、うさピィよりおくれて、風船にむかってはしりだしました。
かけっこのとくいなうさピィは、あっというまに風船のところへたどりつき、
ぴょん!ぴょん!ぴょーん!
得意なジャンプをきめて、風船をつかまえはじめました。
(ぼくがおいつくまでに、うさピィが風船を全部つかまえてしまうかしら?ぼくも、特別な風船を自分でつかまえてみたい。)
サンバがそうおもったときです。
うさピィがとりそこねた青い風船と赤い風船が、サンバのほうにとんでくるのがみえました。これはサンバには大チャンスです。
サンバはうさピィのように高くジャンプできないので、どうやって風船をつかまえようかとかんがえました。踏み台があればなんとかなるかもしれません。でも原っぱに都合よく踏み台がおいてあるはずもありません。丸太を踏み台のかわりにすればつかまえられますが、風船が丸太のところまでうまいぐあいにとんでくるとはかぎりません。
そのうちに、ふたつの風船がサンバの目の前にやってきました。風船をよくみると、風船の下のところにおへそみたいなむすびめがあって、そこから細いひもがたれさがっています。そのひもはサンバがジャンプしなくても、じゅうぶんつかまえることができる長さでした。
サンバはおちついて風船の動きを確認すると、ひょいと青い風船のひもをつかみました。ひもをたどって、サンバは両手で風船をつかまえました。
風船はサンバの頭よりも大きく、遠くからはあめだまのようにみえたのに、あめだまはもちろん、わたがしやマシュマロよりも軽い不思議なものでした。