今日はAグループ(チームの中心選手)の分析です!例年通り、投手野手共に3人ずつ見ていきます。2024年のAグループの選手は以下の6人です!

 

 

 

 

13 岩崎優 投手

 

 7年連続で40試合以上に登板している虎の鉄腕リリーフ。ここ2シーズンはシーズン途中からクローザーへ配置転換されるということも経験しているが、見事に順応して結果を残している。昨シーズンは35セーブを挙げて、自身初のタイトルである最多セーブを獲得している。本来は中継ぎとして結果を残すタイプと思われたが、昨年は精神的に一回りも二回りも成長した姿が見えた。勤続疲労が心配されるが、順調にいけば今季も守護神を任せられるだろう。

 昨年はここ数年右肩下がりだった奪三振率が大きく上昇した。クローザーは三振を取れる投手が任されることが多いが、一昨年に初めて抑えを任された際は三振が欲しい場面で三振が取れず苦しむことが非常に多かった。勤続疲労の影響でこのまま若手にポジションを譲るかと思われたが、見事に蘇ったのは称賛に値する。危ないと感じた場面では意図的に四球を出して、次の打者と勝負して確実に打ち取る等、冷静に状況判断をしながら投げる姿も度々見られる。リリーフ転向後は防御率1点台を4回記録しており、安定感は他の投手よりも高い。今季中に通算500試合登板、100セーブが視野に入っているが、まだまだ通過点に過ぎない。

 

 

27 伊藤将司 投手

 

 昨シーズンは開幕から出遅れたが、2年ぶりに2桁勝利をマークして初の規定投球回もクリアした。入団以来3年連続で防御率は2点台をキープしており、チームの中でも安定感はピカイチである。投球内容の安定感を考えるともっと勝ち星が増えてもおかしくない投手で、打線の援護がうまくかみ合えば15勝近く勝ってもおかしくない能力を持っている。今季も左の先発投手の一番手として昨年以上の勝ち星が期待される。

 「打たせて取る」を基本とした投球スタイルで、内野ゴロの山を築くのが伊藤のピッチングの持ち味である。制球力も年々向上しており、1年目と比較すると四球は10個以上少なくなっている。完投数も一昨年は12球団最多の6を記録するなど、スタミナの面でも不安はない。被本塁打の数も年々減少しており、プロ入り以来確実に毎年レベルアップを続けている投手だ。負けの数が少なく、チームに貯金を作ってくれる投手なのでチームとしても計算が立つ。4年目を迎える今季もさらに進化した姿を見せてくれそうだ。

 

 

41 村上頌樹 投手

 

 ファームでは2年連続でタイトルを獲得する実力者だったが、1軍では1年目に2試合投げただけで2年目は1軍登板なしだった。昨年は開幕1軍の座をロングリリーフという立場で勝ち取ると、4月12日の巨人戦で初先発。この試合で7回まで完全試合という完璧な投球を見せ、次の4月22日の中日戦では完封勝利を記録してプロ初勝利。その後は先発ローテーションの座を掴み取って、最終的には10勝6敗、防御率1.75で最優秀防御率のタイトルを獲得し、さらにセリーグ史上初の新人王とMVPのW受賞を達成。昨年最もブレイクしたプロ野球選手となった。CS、日本シリーズではいずれも第1戦の先発を任されて勝ち投手となっている。

 活躍の要因は抜群の制球力にあった。昨年の与四球はわずか15個で、WHIPも2リーグ分立後の歴代最高となる0.74を記録するなど圧倒的な数字を残した。2年目のジンクスにハマらず活躍を継続できるかは阪神の連覇に向けて大きなカギを握るだろう。他球団のマークが厳しくなる中で昨年以上の勝ち星を挙げることができれば、おのずとタイガースの真のエースへの道が開けてくるだろう。

 

 

 

 

3 大山悠輔 内野手

 

 白鷗大からドラフト1位で入団し、数々の苦難を乗り越えて今やすっかり不動のトラの4番打者に成長した。昨シーズンは全試合で4番を任されて最高出塁率のタイトルを獲得。ベストナイン、ゴールデングラブ賞もそれぞれ初受賞するなど充実の1年を過ごした。これまではシーズン途中で打順や守備位置が変わることが多く、好不調の波が大きいことから安定した成績を残すことができていないシーズンもあった。昨シーズンは1年間4番ファーストで固定されたことで、今までよりも余裕を持って打席に入れているように見えた。大山が頼もしい4番打者に成長したことで、今後数年は阪神が4番に困ることはないだろう。

 昨シーズンの19本塁打はやや物足りない数字だったものの、四球はリーグ最多の99個を記録した。四球が増えたことで、シーズン中の好不調の波がだいぶ小さくなった。佐藤の打点が多かったのは大山の四球の数が増えて繋ぐ場面が増えたからで、4番打者だからといって常にホームランを狙いにいく自分勝手なバッティングをすることはない。昨年の大山を見ていると選手として一皮むけた印象を受けた。今季もケガさえなければ不動の4番打者として君臨する。

 

 

51 中野拓夢 内野手

 

 ドラフト6位での入団だったが、入団してからの3年間でチームの顔と呼べる存在にまで成長を遂げた。1年目に盗塁王に輝き、2年目は遊撃手としてベストナインを受賞した。3年目の昨シーズンはWBC日本代表に選ばれると、シーズンではセカンドにコンバートされて全試合フルイニング出場を達成し、最多安打のタイトルとゴールデングラブ賞を初受賞した。4年目を迎える今季は選手会長に就任して更なる活躍が期待される。

 大学社会人を経て入団してきた選手が毎年ここまで右肩上がりで成長曲線を描くことは非常に珍しい。入団当初からバットコントロールが良くてヒットを量産するタイプの選手だったが、早打ちで簡単に凡退する打席も多かったので1,2番を任せるのはやや心もとない印象だった。しかし、昨シーズンはボールを見極めて四球を選ぶ場面が大幅に増え、相手投手からすると厄介な打者に成長した。守備もセカンドにコンバートされてから失策数が半減し、木浪と息のあったプレーで併殺を取るシーンが多かった。攻守両面で大きく成長を遂げたことで、今シーズンもどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

 

 

 

5 近本光司 外野手

 

 入団以来5年連続で規定打席に到達し、昨年は4度目の盗塁王に輝いたトラの不動のリードオフマンである。昨シーズンは死球の影響で戦線離脱した時期もあったが、129試合の出場で打率.285をマーク。出塁率は自己最高の.379を記録し、これまでの早打ちスタイルからボールを見極める能力も大きく成長を遂げた。日本シリーズでは7試合で.483と打ちまくり、シリーズのMVPに選ばれた。ベストナイン、ゴールデングラブ賞も3年連続での受賞となりセリーグでも屈指の外野手へ成長した。オフの契約更改では3億円の大台を突破し、球団史上最速での3億円越えとなった。

 一昨年までは四球が少なく積極的に打ちにいくタイプの選手だったが、昨シーズンは四死球が大幅に増加して明らかにスタイルが変化していた。選球眼が良くなったことで、打てる球を確実にヒットにする技術も以前より上がったように見えた。OPSも初めて8割を超えており、1番打者としては十分すぎる活躍だった。今後も昨年のようなスタイルを貫いていけば、打率3割だけでなく首位打者獲得の可能性も十分にあり得るだろう。

 

 

Aグループ選手が全て生え抜きの選手というのはとても素晴らしいことだと思います!今年のチームの軸となるのは私はこの6人だと考えているので、ぜひ全員がタイトルを取れるような活躍を期待しています!

 

次回はBグループ(レギュラークラスの活躍を期待したい選手)を投手野手共に8人ずつ見ていきます!毎年一番文章量が多くなるので、頑張って書きたいと思います!お楽しみに!!