口腔内細菌は腸内細菌を撹乱する♪ | スピ系歯医者の心身リセットラボ

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地球観光の最後の日まで命を輝かせる✨

不食準備期285日目💖
今日はちょっと真面目な話題です😊
◆口腔内細菌は腸内細菌を撹乱する🎵
明日は口腔内細菌と腸内細菌の関係性についてインタビューを受けるので、準備でまとめてみます✨


口内細菌は腸内細菌を撹乱する♪
 

それでは以下の図をご覧くださいませ。
こちらは新潟が医学が口腔内の歯周病の原因菌のポルフィロモナス・ジンジバーリスを意図的に経口投与した場合に、腸内細菌叢にどんな影響が出るかについての実験結果の模式図です。

この模式図に書かれているように、従来の仮説では口腔内の歯肉や骨に炎症を起こし、やがて歯を失う歯周病の原因菌は血流を介して全身に運ばれ、慢性の炎症性反応が全身で起きて、がん、動脈硬化症、脂肪肝、関節リウマチ、2型の糖尿病、早産などを引き起こすと言われていました。

しかしながら、この新潟大学での新たな研究では口腔内細菌叢が、嚥下により飲み込まれ腸内に到達すると、腸内細菌のバランスを崩して、腸内細菌由来の内毒素が増え、腸の透過性が上昇しそれが腸内から運ばれて、代謝性の菌血症を起こし全身に運ばれる。  そのため全身に持続的かつ慢性的な炎症が起き、先に図に書かれているような様々な全身疾患につながるという事が科学的に初めて明らかにされました。
 

 

 

この口腔内細菌叢による腸内細菌の変化は、腸内細菌の変化を引き起こす肥満・糖尿病で見られる初見ととても似ていて、歯周病の及ぼす影響の新たなメカニズムとして注目されています。

こちらが実験の詳しいデータです。

 

詳しいデータ


◆a:以下の図は歯周病菌を経口投与した(赤)と、対照群(青)では、腸内細菌の比率が変わってくる事を占めています。具体的な比率は以下で、

         フィルミクテス門:バクテロイデス門
対照群         72.8%:17.0%

歯周病経口投与群    55.4%:38.7%

歯周病経口投与群ではフィルミクテス門の比率が減少し、バクテロイデス門の比率が上昇しています。フィルミクテス門は乳酸菌、連鎖球菌、ミュータンス菌などのグラム陽性菌に特徴付けられる門です。一方バクテロイデス門は桿菌、螺旋菌などのグラム陰性菌に特徴付けられる門です。

経口投与した歯周病菌のポルフィロモナス・ジンジーバーリスもグラム陰性の桿菌ですが、この菌が腸内細菌に入ると、腸内細菌叢もグラム陰性菌に特徴付けられるバクテロイデス門増えて来るというわけです。この門が増えると内毒素の量が増え、腸の透過性が上昇し、全身に持続的かつ慢性的な炎症を引き起こすという事が明らかにされました。


 

 

◆以下のa図は歯周病経口投与群(赤)と対照群(青)の内毒素の量を比較したもので、1番ファスティングさせた後の内毒素の量はほとんど差がありませんでしが、餌を投与した後の内毒素の量は、歯周病菌経口投与群の方が上昇しました。

また、b図は内毒素の量を時系列で追ったデータですが、3時間後に内毒素が最大になり、12時間たってもそれは対照群よりも高値を保っています。
しかしながら、投与した歯周病菌は16時間後結腸ではわずかに検出される程度になり、血清では検出されませんでした。

この結果から、この内毒素は歯周病菌由来でなく、腸内細菌由来である事が推測されます。元々口腔内細菌と腸内細菌は環境が違うため、生息する細菌叢は異なっています。

 

◆以下のa図は小腸での内毒素の代謝を測るマーカーとして、アルカリホスファターゼと、タイトジャンクションプロテインを計測しています。
両方とも対照群(青)に対して歯周病菌経口投与群(赤)の方が低値です。

アルカリホスファターゼの欠損は、高脂肪食誘導メタボリックシンドロームと関連性があるとも言われていて、この酵素の不足は炎症の原因になる可能性があります。
またタイトジャンクションプロテインの低下は腸の透過性が上昇している事を示し、内毒素が腸内から血流に入りやすくなっている事を示しています。
 

そして、b図は大腸での炎症性の各サイトカインの量を計測した結果で、対照群(青)に比べて、歯周病経口投与群(赤)ではサイトカインの量が上昇し、炎症反応が活発になっている事がわかりました。

 

 

 

感想

口腔内細菌は腸内細菌の撹乱分子だったみたいですね😊不良が一人クラスにいると、不良グループ精力が大きくなっていくような感じでしょうか?
あ!でもそれが良いとか悪いとかではなく、体としてはあなたのバランスが崩れているから、口腔内の衛生管理を見直したり、食生活を見直したりしてね!という愛のメッセージを送っているだけだとは思います🌷

でもこの実験の中で興味深かったのでは、ファスティング中には内毒素の量は対照群も経口投与群も変わらなかったという点です。

不食実験をしている一個人としては、やっぱり私たちって食べる事で病気になっているのね!!と、確信してしまいました。それにファスティンングの効果も再確認・・
以前このブログでもファスティングが歯周病菌を減少させた事はご紹介しましたが、この新潟大学の実験からも裏付けが取れますね💖

千葉は雨模様でお天気が悪いです。あなたのお住いの地域はいかがですか?
どうぞ素敵な1日をお過ごしくださいませ😊

参考論文サイトhttps://www.nature.com/articles/srep04828
 

https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2016/04/260501.pdf  

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