初めての沖縄は、もう30年以上前。

日差しの強さ、湿度の高さ、
真っ青な空とエメラルドグリーンの海。

そのすべてが、愛しく懐かしく
不思議な感覚だった。 
初めはリゾート気分だったが、
回を重ねるごとに、琉球の歴史や文化に
魅了されていった。

そして時は流れ、息子が昨年夏から沖縄勤務。
昨年の10月は息子のお気に入りの
スポットを案内してもらい、
今回は奇しくもバレンタインデー。
以前から息子を連れて行きたかった
久高島へ行った。

久高島。

私がたしか5年前の誕生日。
いろいろ思うところがあって、
単身で渡って、
おはなおばぁが切り盛りする民宿に泊まった。

おばぁは今はなくなってしまった
イザイホーに出ていた。
12年に一度の30歳以上の既婚女性が
神女となる儀式。
ヤマトの初潮前の巫女に対して、 
女としての役目をしっかりと
果たしたものにしかみえない領域。
神に近づけるものとしての資格。
そういうものが、ここにはある。

だから、沖縄文化は実に母性的に感じる、
そして最近まで封印し続けてきたアイヌも
また然りであった。
アイヌは火の神。
火の神だけが人の言葉を理解すると
言っていた。
火の神はおばあちゃん。
おばあちゃんに、人としての優しさ
温かさを感じでいたからだろう。

北海道と沖縄。
二つの縄文。

縄文は、まさに母そのものなのだ。

私は三人の男の子に恵まれた。
長男は私の枠を取るために。
次男は私に会いたくてやってきた。
そして、三男は私を救いにきた。
そう直感した出来事が何度かあった。

だから、この感覚を一番理解できる
三男を連れて行きたかったのだと思う。

息子と待ち合わせまでしばらく時間が
あったので、普天間宮へ参拝した。
絵になっていた普天間女神 グジー神の
美しさに見とれしてしまった。
美しさゆえの苦しみを抱えていた
のではなかったのだろうか。

特に男たちはその外見に惑わされ、
真実の姿を見ようとしない。
だから誰にも姿を見せず、
漁に出る人々の安全をひたすら
祈り続けていた、心優しい女性。

あれほど見てはならぬというのに、
妹の旦那がどうしても見たいと覗いてしまい、
逃げ去って風になって
鍾乳洞に吸い込まれ女神になったという。

この女神がいるという洞窟も、
あったかなエネルギーに包まれていて、
こうしてお参りできることに感謝した。
そしてどうかこの美しき自然がいつまでも
守られるようお祈りした。

夕方、息子と合流し定食屋へ。
沖縄の定食屋は、おばあちゃんたちが
手際よく作ってくれて大盛りだから、好き❤️
そして、なんでもスパム!!
この体に悪そうな感じ?が、クセになります。

さて。翌朝。
いざ久高島へ。

と、その前に、斎場御嶽で参拝。

息子はいつもこの前をドライブするけど、
御嶽に入るのは、初めて。
言わないが、結構楽しんでいた。
さあ、出航の時間だ。いざ久高島へ。

一番好きな場所に連れて行く。
カベール岬。
アマミキヨが降臨した場所。
海の神、風の神、火の神に祈りを捧げた。
息子が新しいi phonで撮ってた。笑

何もせずに。風と波を感じる。
私は思わず靴を脱いで、海に足を浸した。
今年の初入水❣️
小さい頃は退屈だと、駄々をこねた息子も、
いつまでもこうしていられるようになった。

ニライカナイはきっとこの先にあるんだよね。

五穀の壺が流れ着いたというイシキ浜で、
息子が座るのにちょうどいい岩を見つけた。

なんの会話もなく、
二人で空と海を眺めていた。

そしてぽつりと呟いた。
「なんにもいらないよねー。
    この自然さえあれば...」


こんな話ができるようになったんだね。

この子は地球を救う魂なのかもしれないな。
浮世離れしたことをいうのではなく、
しっかりと地に着いた考えをしている。
スピリチュアルを現実的に捉えることができる。
もしそうなら、私は精一杯応援しようと思う。

そして、この旅の目的の一つ目!
おはなおばぁのところへ。
いつも民宿の入口は、誰もいない。
大声で、ごめんくださーーいっ!
て叫んだら、娘さんが出てきた。

おはなおばぁに会いにきました!
いらっしゃいますか?

いますよーー。と台所へ。
あっ❤️おばぁ❤️❤️❤️

覚えてますか?5年も前なんですけど、
誕生日におばぁと二人で過ごしました。
お洗濯手伝ったり、
この台所でおばぁのお味噌汁ご馳走に
なりました。

あーーなんか覚えてるよー。

ほんとかーー?笑

と思いましたが、なんか若返ったみたい❤️

今日は息子を連れてきました。
あの時話した息子です。(覚えてない
だろうけど、、、。笑)

おばぁは、92歳になってました。
大正15年11月11日生まれ。
大きな使命をもった人なんですね。
薬を飲まないから、頭はしっかりしている。

高血圧の薬を飲むと、認知症のリスクが
上がると聞いたことがある。
島の人たちは高血圧の薬なんて飲まない。
だからみんな頭がしっかりしている。

なんとなく、大好きだった姑に似てる。
息子もそう感じた。
姑は亡くなってしまったけれど、
やはり最期までしっかりしていた。
観音様のような人だった。
息子たちも大好きだった。

だから、息子もなんだかほっこりした
気分にさせてもらった。

名古屋のお土産を渡して、
コーヒーとヒラヤーチーというチヂミ
みたいなおやつをご馳走になった。

わずかな時間だけど、娘さんと共に
あったかな笑顔に包まれて、
とっても幸せだった。

また来ます!

おいでよー。
今度は魚のマース煮作ったげるよー。

ヒラヤーチーもマース煮もどんなものか
理解している息子。
ウチナーンチュに近づいてきたかなー。
羨ましいぜ。

滞在時間三時間。
ずっと予報は雨だったが、
暑いくらいの日差しに恵まれ、
船に乗るころパラパラと降り出し、
本島に戻る頃、本降りになった。

本島南部はカフェが有名だ。

眺めが良くてカップルに大人気の
カフェに連れてってくれた。

いっいいのかい?我が息子よ。笑

奇しくもバレンタインデー。
珍しく旅人は、イチゴが食べたくなり、
パフェなるものを頼んでしまった。

カフェでは、男性客にチョコのプレゼント
までいただいた。
あんまり甘いの得意じゃない二人は、
これで十分です。

せっかくの眺めも雨で
よくわかりませんでしたが、
少しずつ霧も晴れてきて、
雰囲気はわかりました。

夕日が見たい!
という私のわがままに応えて、
伊計島までドライブ。

若干間に合いませんでした!!笑

夕食は、バレンタインデーということで??
少しリッチなアグー豚のしゃぶしゃぶへ。
金武という店。
生で食べても大丈夫という、
健康優良児の豚さん、
お肉もたいそう美味しかったけど、
一緒にいただいた琉球野菜、
そして出汁が最高だった。


豚さんの味わいを引き立てるように、
控えめなんだけど、旨味がたっぶりあって、
思わず出汁がもったいないからと、
コースにないおじやをオーダーしたら、
作ってくれました。

当然、スープも完食です!!

この後、ウミカジテラスの龍神の湯で
あったまってきました。
2日連続。

どんなに温泉好きなんや!親子。

そして、2日連続シングルベットで
一緒に寝かされる息子。
動けないから身体中痛いっす!

シャ乱Qじゃないからねー。

流石に、2日が限界。

翌日は母さんは、どこかの宿をとるよー。

と言ったので、少し安堵の顔をした
息子でしたとさ。

さぁ、もう一つの目的に向かいます。