♪シューザランナー、シュシュザランナー♪ | 日本人・東研作

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昨日の夜、日付では今日になるけど、いきなり友人から電話がかかってきて飲みに出かけた。
今度皆で会うのにおかしいなぁ、なんて思いながら、買ったばかりのiPodでカサビアンを聞きながら出かけた。
♪シューザランナー、シュシュザランナー♪
飲む前からハイな状態で、警官と遭遇し職務質問されてもおかしくない状況だった。
しかし、気が付いたらカサビアンやホワイト・ストライプスを聞くようになってたな。

久しぶりに会う彼は相変わらず痩せていて、相変わらず無口だった。
数年前までよく二人できたバー、一体いつ以来なんだろうか?
電話で近況を話してた僕に、色々大変だったなぁ、と彼は言いつつ、今度二人でお払いに行かないか?と相談してきた。
宗教は勿論、占いや、いわゆる神頼みのようなモノを一切信じない彼がいきなりそういう事を言ってきたので驚きつつ理由を聞いてみると、いやはや色々あるみたいだ。
思えば誕生日が1日違いで、血液型も同じO型だから、占いやそういったモノでいえばほぼ同じ運勢に当たる訳だから、そういう観点でいえば同じ境遇にあたるのかもしれない。
さっきまで何かといえば♪シューザランナー、シュシュザランナー♪って歌い、彼は相変わらずだなって目で僕を見ていたが、なんだか彼が気の毒に思えた。
だからといって二人で落ち込むのはよくないと思い、一緒にお払いに行こうぜ♪シューザランナー、シュシュザランナー♪と歌いおどけておいた。
もしかしたら、彼は僕を見て安心したかったのかもしれない。
でも本当の事を言うと、今の僕は昔ほど能天気ではないし、そういうキャラを演じているだけなのかもしれない。
彼だって家族の前では『パパ』でいなければいけないし、僕だって彼の前では『昔の僕』でいなければいけない。
友達が落ち込んでいるとき、同じように落ち込むわけにはいかないし、今の僕が彼に出来ることは、バカみたいに♪シューザランナー、シュシュザランナー♪とくり返し歌って元気づけることだけなのかもしれない。

明け方、店を出たときはすっかり明るくなっていた。
僕は最後まで♪シューザランナー、シュシュザランナー♪と合いの手のように彼の前で歌っていた。
こんなご時世、悩むなっていうほうが無理な話しだし、その原因を社会や政治のせいにしても仕方が無いと思う。
まぁタバコの値上げはかなりむかついているけど。
とにかく、どうしようもない状況でも、いつか心から笑える日が来るまで、なんとかやり過ごさなきゃ。自然と誕生日が来るのと同じで、自然とそういう日が来るんだろう。

♪シューザランナー、シュシュザランナー♪