neo's scrapbook




5年間。

彼はもう5年もの間、毎年同じ街に出張している。

そしてこの街へくると必ず立ち寄るレストランがある。

美味しくて安いので、いつも混んでいる。

今年も彼はそのレストランを訪ねた。

…今年は特に混んでいて、

殺気立った感じさえする。

でも1年ぶりの店は懐かしく、

忙しそうにしている店員を呼び止め、

そしてしみじみと語った。

「きみ。ちょっといいかな。

もう5年になるんだよ、僕が最初にここへ来てから…」




「お客さま!そう言われても順番ですから。
もう少しお待ちを」






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