今日は「ひやかし」という言葉の由来。

       目的も無しに入った店で、値段だけ聞いてふらっと帰ってしまう、よくある話。
   
       「ひやかし」は他に、女性連れの友達をひやかすとか、客引きのホステスを

       ひやかす、公衆の席で答弁に困った人をひやかすなど、からかいの場合にもつ

       かいますよね。元々「ひやかし」は、江戸時代の半ばぐらいから使われている

       古い俗語で、漢字では「素見」「素通」が使われています。


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                                              吉原遊廓「張見世の図」宮川長亀 

       さて、「ひやかし」の由来の舞台は、江戸、新吉原の遊郭。

       山谷に住んでいた紙漉き職人が、紙の原料を水で『冷やして』いる間、

       ちょっと時間がある事から、すぐ近くだった新吉原へ行っては、

       格子の中の女郎をからかって、すぐ帰ってしまいます。女郎を買う気も無いのに、

       からかうだけで帰ってしまう彼らは、紙を冷やかして(冷やして)きた連中、

       というわけで「ひやかし」と呼ばれるように…

       ここから、買う気も無いのに商売物を見たり、値段を聞いたり、さらに転じて

       からかったりする事を、「ひやかし」というようになったようです。


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