《 加奈 》

可愛い女の子がいた。とても明るい性格で、

学校でもたくさんの友達にいつも囲まれていた。

女の子は大のおじいちゃん子で

おじいちゃんも女の子の事を本当に可愛がっていた。

しかし、おじいちゃんは今は入院中、…余命は長くなかった

医師から余命、僅かである事を伝えられた、両親に連れられ女の子は病院に行った。

病室で両親はおじいちゃんと話した後、医師の説明を受けるため病室を出て行った。

病室には女の子とおじいちゃんの二人…

女の子はおじいちゃんに、学校の事や最近の楽しかった事などいろいろな事を話した。

しかし、途中で女の子は泣きながら

「おじいちゃんいなくなるの?」

するとおじいちゃんは

「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」

とつぶやいた…

「うん……でも死んじゃいやだよ」…と

やがて女の子は両親と家に帰る時間になりました

…次の日おじいちゃんはついに帰らぬ人に…

女の子は1日中、わんわん泣きあかしたといいます……


一ヶ月ほど経ったある日の、地方新聞の隅に

こんな記事が載った…

…その一部を抜粋

 一家心中とみられるが動機は現在、不明…

  ……女の子の名前は斉藤加奈ちゃん他……





…少し説明が必要かもしれません…

「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒にかなしんでくれるかい?」
            ↓
「おじいちゃんが死んだら、お父さんとお母さんと一緒に加奈、死んでくれるかい?」





     



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