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      SF映画といえば、必ず挙げられるのが、「スター・ウォーズ」と「2001年宇宙の旅」、
      それとこの「ブレードランナー」ではないでしょうか?
      1982年公開のアメリカ映画。フィリップ・K・ディックのSF小説
      『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
      / Do androids dream of electric sheep?』
(浅倉久志訳、ハヤカワ文庫)を原作とし、
      それまでのSF映画が描いてきた銀色に輝く都市と宇宙船というイメージを覆し、
      卓越した描写で2019年のロスアンジェルスを退廃的近未来都市とし
      さながら、未来社会での、フィリップ・マーロウ的な探偵の物語…
      ジメジメと暗く雨で湿っている貧民街のような世界として
      描いて描いています。

      もちろん他にも、素晴らしいSF映画は何作品もあるのですが、
      その後のあらゆる作品に影響を与えた、エポックメイキングなSF映画としては、
      上記3作品でトップ3というのは、異論の無いところではないでしょうか?
      この「ブレードランナー」以降のSF映画に影響を与えたのはご承知の通りです。
      リドリー・スコット監督のSFホラー『エイリアン』(1979年)
      に次ぐSF作品となるこの作品、1982年夏の公開時は
      大ヒット作『E.T.』の陰に隠れて興業成績は全く振るわなかった。
      日本でのロードショー(封切り)も極端な不入りで早々に上映が打ち切られてしまった。
      これは当時のSF映画に慣れていた観客がこの映画のかもし出す陰鬱な作風に
      戸惑ったのに加え、「2020年、レプリカント軍団、人類に宣戦布告!」などという、
      まるで『スター・ウォーズ』系の宇宙SF映画を思わせる広告コピーであったために、
      宇宙船の飛び交う壮大なアクションを期待した観客を失望させてしまったのも、
      大きな要因とおもわれます。
      公開時、ロードショーでの不入りからカルト・ムービー扱いされる一方で、
      名画座での上映が好評を博し、本国からビデオを個人輸入するほど熱狂的な者も現れた。
      その後、ビデオが発売・レンタル化されてからは記録的なセールスとなり、
      改めてSF映画の傑作のひとつという評価を得ることになる。


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Blade Runner - Opening Titles


      近未来2019年のロスを描いた冒頭のシーン      作曲はヴァンゲリスが担当      

       《あらすじ 》         

      
      2019年。地球人は宇宙へ進出し、残された人々は高層ビルの林立する都市に住んでいた。
      絶え間なく酸性雨が降るロサンゼルスでは、東洋系を始め、様々な人々がうごめいていた。
      その1人デッカード(ハリソン・フォード)は、ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)
      と名乗る男に本署へ連れてこられる。
      そこで、元上司のブライアント(M・エメット・ウォルシュ)に、
      レプリカント4名が地球に侵入し人間を殺して逃亡、解体処分が決定したので
      彼らを見つけ出せと命じられる。

      レプリカントとは、遺伝子工学の技術によって生産された
      人造人間で、宇宙探索や植民地惑星での危険な労働に従事するよう
      強靭な肉体と高い知能を併せ持つが、あらかじめ死期もセットされている。

      また、ブレードランナーとは、レプカリントの犯罪や叛逆にそなえ彼らを識別し
      抹殺する刑事のことで、デッカードは中でも一流だった。
      彼はレプカリント製造の最大手タイレル社に行き、そこでタイレル博士(ジョー・ターケル)
      と謎の美女レイチェル(ショーン・ヤング)に出会う。
      彼はレイチェルをテストし、彼女がレプカリントであることを知るが、
      彼女自身はそれを知らなかった。
      デッカードはスネーク・ダンスを踊っていたレプリカントの1人
      ゾラ(ジョアンナ・キャシディ)を射殺。
      レプリカントのレオン(ブライオン・ジェームス)に襲われるが、
      危ういところをレイチェルに救われる。
      レプリカントのリーダーであるバッティ(ルトガー・ハウアー)は、
      自分の死期を知ろうとしてタイレル社長と対面し、タイレルを惨殺。
      デッカードは、レプリカントのプリス(ダリル・ハンナ)も倒した。
      そして、デッカードとバッティが対決する…。

      
      監督 リドリースコット
      出演
         ハリソン・フォード (Deckard)
         ルトガー・ハウアー (Batty)
         ショーン・ヤング (Rachael)
         エドワード・ジェームズ・オルモス (Gaff)
          M・エメット・ウォルシュ (Bryant)
          



       ※ この『ブレードランナー』は他映画作品では類を見ない
         5つもの異なるバージョンがあります。
         とくに監督自身が再編集した『ディレクターズ・カット』は、
         作品の解釈を変えるような意味深長なシーンが追加されています。
         時系列的に言うと、
       ① 劇場公開前のリサーチ試写で使用された、オリジナル本編の
         『ブレードランナー』ワークプリント(1982) 初ソフト化作品
       ② オリジナル劇場版『ブレードランナー』(1982)初DVD化作品
       ③ オリジナル版から削除された残酷シーンなどを追加した
         インターナショナル劇場版『ブレードランナー 完全版』(1982)初DVD化作品
       ④ 音声・画質初リマスター『ディレクターズカット/ ブレードランナー 最終版』(1992)
       ⑤ リドリー・スコットが製作25周年を記念して再編集。

         「ブレードランナー」バージョンも、②の
          オリジナル劇場版『ブレードランナー』と、
         ③のインターナショナル劇場版『ブレードランナー 完全版』の

          「二つで充分ですよ!分かってくださいよぉ!」なのです。(笑)
         


Blade Runner-Love Theme-Full version



Blade Runner photographsはこちらから⇒



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neo's blog今日11月30日リドリースコット監督の誕生日に当たる訳ですが
30年前(1982年)に公開されたSFカルト映画
『ブレードランナー(Blade Runner)』の第2弾が製作されると発表。
前作同様、リドリー・スコット監督がメガホンを取ることを
製作会社アルコン・エンターテインメント(Alcon Entertainment)が18日、
明らかにした。新作はリメイクではなく続編か前章になるが、
スコット監督はどちらにするかまだ決断していないという。
出演者や公開日は未定。

ただ出来る事なら「3D」だけはやめて欲しい!!


“史上最高のSF映画”の1位に選ばれたのは、
リドリー・スコット監督の『ブレードランナー』(82)だった。



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