今から 60年ぐらい前の矯正装置の写真です ↑
専門的には 「 フルバンド 」 と言います
歯を動かすには、 自分で装置を作り 歯を動かすためのワイヤーも曲げて 治療をする
矯正専門医の敷居が高い時代です (特定の先生方しか矯正治療ができない時代)
今は さすがに 「 フルバンド 」の装置で 治療をしている先生はいません
1969年に 三浦 不二夫 先生 が Direct bonding法 を開発
歯の表面に直接 装置をセットできる技術です
この技術は 「 大革命 」 と言っても 過言ではありません!!
これにより 装置を作る わずらわしさが減り(ほぼ無くなった) 一般歯科の先生でも 歯科矯正が導入しやすくなったのではないでしょうか
しかし まだ ワイヤーを曲げる作業は続けられていました
歯に着ける装置 「 ブラケット 」 も 「 銀色 」 から 「 透明 」 な装置へ変わっていきます
余談ですが この頃から とても奇妙な論争が 起きます
今まで 「 銀色 」 の装置を 好んできた先生方の一部から
「 透明な装置で 矯正治療をする事は 目立つ装置が 恥かしいのか!! 」
いやいや 患者さんが より目立たない装置を好んでいるから そういうニーズがあるから 「 透明 」な 装置が好まれてるんですよ
まあ まだ ここまでは なんとか よかったんです....
1972年に Andrews先生(USA) が 「 ストレートワイヤー法 」を開発
この技術は あらかじめ曲げられたワイヤーを使って 歯を動かそうという発想で 現在の歯科矯正の主流となっている技術です
ワイヤーを曲げないで 矯正治療ができる....
とんでもない勘違いが 世の中に広まります...
「矯正治療が簡単になった」
と思った先生方が 増えたことです