短時間労働者向けのキャリアップ助成金 | 飲食店の助成金・労務管理講座 助成金で売り上げを伸ばせるスタッフを育てよう!

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飲食店で貰える助成金は何?マクドナルドの店長として日米20店舗以上で2000人以上の採用・面接・教育に従事した社会保険労務士でもある筆者が分かりやすく飲食店の助成金・労務トラブル防止策をお伝えします!
助成金を活用した売り上げを伸ばせるスタッフ育成術も公開中!

キャリアップ助成金の正規雇用転換コースは次の3つのパターンがあります。

① 有期雇用⇒正規雇用:1人当たり50万円
             (平成28年3月31日までの額)

② 有期雇用⇒無期雇用:1人当たり20万円

③ 無期雇用⇒正規雇用:1人当たり30万円
             (平成28年3月31日までの額)

                     ※金額は中小企業の場合

このうち①の有期から正規雇用への転換が最も金額が大きく、多くの店舗で利用されています。

①と③の助成金額は期間限定で本来の金額から10万円増額されており正規雇用を増やしたい行政の狙いが見えてきますね。
 

今回お伝えするのは②の有期から無期への転換についてです。


金額が一番少ないのでスルーされがちですが、実は多くの店舗で貰える助成金です。

正規雇用に転換する場合多くの店舗ではフルタイム勤務が前提になると思います。

ですからフルタイム勤務ができる人がいない店舗では助成金を諦めていることもありますが、②は勤務時間が短くても大丈夫なのです。


例えば1日4時間、週に4回程度勤務しているパートさんはいませんか?

「フルタイムでは勤務できないから社員にはなれないけれども、末長く働いてもらいたいパートさん」

このような人が対象者となる助成金です。

勤務時間が週に20時間未満の人は雇用保険に加入していなくても支給対象です。


対象者の細かい条件を確認してみましょう。

1.雇用されている期間が6カ月以上3年未満の有期雇用労働者であること

2.過去3年以内に、この事業主の事業所で正規雇用労働者、短時間正社員、または無期雇用労働者として雇用されたことがない者


次に助成金が支給されるまでの流れです。

1.キャリアップ計画書をハローワークに提出する

2.就業規則に無期雇用転換規定を盛り込み労基署に提出する。

3.雇い入れから半年以上経過した有期雇用労働者を無期雇用へ転換し、賃金を5%以上昇給させる

4.無期雇用転換後、6カ月が経過した日から2か月以内に助成金の支給申請を行う。

5.審査後、助成金が支給される。

1年度1事業所当たりの上限は10人(200万円)までです。



この助成金はお早目にご利用することをお勧めします。

なぜなら、労働契約法が改正され、平成25年4月1日以後に開始される同一の使用者との間の有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換されることになったからです。

平成30年4月からは国が助成金を支給しなくても5年以上働いているパートさんは希望により全員無期雇用へ転換することになります。

助成金も廃止されることになるでしょう。

今のうちに無期雇用転換を進めると優秀な労働者の確保にもなり、助成金も貰えて店舗にはメリットとなりますね。


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