fresinelcham1974のブログ

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『ねじ巻き黒句(クロック)』  



生贄に
選ばれたる
悲しみよ
       黒句


植木屋さんちの、さっちゃんが作る、チーズイン猫まんまは、最高!
さっちゃん家の冷蔵庫に、チーズがある時は、チーズ イン 猫まんまなのだ。
今日は、ついてる♪
俺が、そんな事を思っていると、さっちゃんが、
「猫は箸使わないよ」と。
俺は、テーブルの上にある箸を取ろうとしていた。取れるはずはないのに。
そして、自分の肉球を見つめた。
前から薄々感じてた事だけど。俺は猫なのか?姿形は、黒猫だ。
でも、意識しないと、自分が黒猫だと意識しない。
もしかすると俺は人間か?
童話の世界の様に、何か呪われるような事をして、黒猫の姿に、変化させられたのかも知れない。
その事を、なぜか俺の猫語が解るさっちゃんに、言ってみた。
さっちゃんの優しい手が、俺の背中を撫でた。
さっちゃんの手は、触れるだけで愛情が伝わって来て、孤独な野良猫だった俺は、泣きそうになる。
さっちゃんは、小6らしからぬ、大人びた口調で言った。
「まほろば君は(←さっちゃんは俺の事をそう呼ぶ)何もしてないわ」
「何か知ってるの?」
「まほろば君は、何もしてないのに、妬(ねた)まれ、蔑(さげす)まれ、そして、生贄として、黒猫に変化させられたの」
「そんな・・・」
「今の私に言えるのは、これだけ」
そこへ、誰かが帰ってくる音がした。
「まほろばちゃん、逃げて!」
「そんな・・・せっかくのチーズイン猫まんまが!」
「猫嫌いの親父にバレたら殺されるよ!」
その声に、俺はさっちゃん家の庭へと飛び出した。
「不条理な・・・」
さっちゃんは呟いた。


さっちゃんの庭の木陰で、俳句を詠む黒猫が詠んだ一句。

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