いつものようにNHKの朝ドラを見ていたら、続いて始まった「あさイチ」の今日のテーマが「子供のいない生き方」でした。

 

最近は出生率の低下による少子化問題の解消に、国も自治体もやっきになって取り組んでいます。都知事選の公約も、子供を産みやすくするため、また育てるための負担軽減のための補助金のバラマキ合戦となっています。

 

これまでは、子供が欲しくてもできない人たちのことも考えて、産めよ、育てよ、ということは(家庭内では言われていたとしても)、マスコミで声高には言われることはありませんでした。また、言わなくても子供の欲しい人が多かったので、子供の出生数の心配をすることはなかったのでしょう。

 

でも、今や、少子化を食い止めることが重要なことだというコンセンサスが得られてきています。それでは子供がいない人たちの立場はどうなるんでしょう。少子化の解消法ばかり報道されている今、「子供のいない生き方」をテーマに選んだこの番組はすごい!と思いました。

 

今日のゲストは、子供のいない方々でした。子供のいない理由は様々ですし、迷いや悩みもあったけれども、ご夫婦で合意し、今は2人の生活や仕事を楽しんでいる方々です。そして、いまだに子どもがいないということで、同情されたり、急かされたり、罪悪感を持って生きている方々にエールを送っていました。

 

我家には3人の娘がおりますが、孫は長女のところに一人しかいません。次女は46歳で48歳の男性と出会い結婚、三女は39歳で41歳の男性と出会い結婚しました。年齢的な理由などもあり、両夫婦とも今後子供を持つことは考えていません。

 

でも私は娘たちの老後を思い、出来たら三女夫婦には子供を産んでほしいと思っていたし、口に出して言ったこともありました。私にとっては子供を持つのは当たり前であり、子供のいる生活が良いものだと思い込んでいたからです。

 

しかし、三女ももう41歳になり、最近は私の考えも変わりました。一緒に暮らせる、気の合った相手と出会えたことだけでも、なんて幸せなんだろう、と思っています。娘たちの人生なんですから、娘たちの選択に親が昔の価値観を押し付けるのはやっぱり無責任かもしれないと。

 

今日の番組によると、生涯子供のいない女性の割合は28.3%だそうです。こんなに子供のいない女性が多いんですから、今後は子供を頼らない、新しい老後の過ごし方が確立されるのではないかと思います。

 

このまま出生率が下がり続けると、日本国民は消滅してしまうという記事を読みましたが、それは計算上のまやかしだと思います。確かに人口が現在の減少率で推移して行けば、いつかは0人になるのかもしれません。

 

でも、例えば日本国民が最後の100万人になったら、国としてはやっていけません。その前に、人々の気持ちは変わる筈です。生き延びるために子どもも必要になってくると出生率も上がってくるのではないでしょうか?今は減るべくして減っているのかもしれません。

 

結局、少子化が進むと、今の若い世代が高齢になった時、年金をもらえなくなる・・・つまり、現行の年金制度(だけではないかもしれませんが)を維持するためには、子供がどんどん生まれてくれる必要があるんでしょう。でも、それなら現行の年金制度の方を改革したらどうなんでしょうか?

 

結婚も必ずしも若い時にできるわけでもないし、子供も望んだからって授かるものでもありません。自分たちの意思もあるけれど、出会いの時期などの運命もあると思います。私は娘たちの今を暖かく見守っていこうと思います。