長女の息子のルイ君は言葉が話せません。発声に障害があるだけなら、手話でも筆談でもできるでしょうが、それも出来ません。自閉症とは脳の障害だということで、出来ないことがたくさんあります。

 

自分で言い訳もできないし、落ち着きが無かったり、自分にとって不快な音が聞こえると泣き出したりしますので、他人から見ると何もわかっていない幼児のように見えますが、娘は実はルイ君は何でも分かっていると言います。

 

今日は、ルイ君が通っている療育の先生に、ルイ君が家でやっていることを知ってもらうために、お勉強の動画をとりました。

 

ルイ君はローマ字の文字板を使って答えます。教材は公文の6年生の国語のドリルです。

 

 

 

本を読み聞かせようとしてもあまり好きでないので、実際どこでこういう言葉を覚えているのか分かりません。小さい時から本はたくさん与えていますが、それもパラパラと読む間も無い速さでめくっているだけのように見えます。

 

ルイ君は私とは勉強は一切しません。私が文字盤を出すと、グッと押しのけられてしまいます。私はナメられているんでしょうね。

 

自分が逃げる追いかけっこ、私が料理を作っている時、あとは体をくすぐられたり、が好きです。最近はIPADのマッチングアプリを一緒にしてくれるようになりましたが、シブシブと言った感じです。

 

なので、私から見るといつまでも幼くて、素直で、可愛い孫です。笑顔など表情は豊かですし、顔つきもしっかりしています。体も健康で、最近になって身長も160cmの私を抜き、細くて長い手足の元気な男の子に成長してきているのは有難いことだと思っています。

 

今の時代はすばらしいなと思いますが、今年の春ごろから、ネットや学校で繋がったお友達3人とルイ君でズームで会話をしているのです。

 

皆、言葉が出ない子たちで、質問には文字板やキーボードで(母親が読みあげたりして手助けします)答えます。中には「バカと思われて悔しい」という子もいるそうです。そうでしょうね。

 

そのグループでの会話がルイ君もすっかり楽しみになったようで、先月、その中の一人の男の子と直接会いました。

 

彼はもう学校を卒業しているので、ルイ君は「働いてどのくらいもらっていますか」と聞いたら、まだ仕事は決まってないけれど、「お母さんを助けるために仕事をしたい」という答えだったそうです。

 

ルイ君も「母さんに親孝行したいから働きたい」というようなことを文字板に書いたそうで、日頃そんな話をしたことがないので、娘はびっくりしたとか。そういう会話は全て娘がメモしています。

 

私もルイ君がそんなことを言うなんて信じられませんでした。何も考えていないようにみえるのに、どこかでそういう話を聞いたのでしょうか?

 

最近はズームでピアノも再開しました。先生にも褒められて、尚更頑張る気になっているようで、ほぼ毎晩、10分位ですが我家の電子ピアノを弾きにきます。

 

そのピアノの先生はアメリカ在住の日本人女性なんですから、本当にズームのおかげで昔は考えられなかったことができるようになったものです。

 

今はまだルイくんは、人に促されると答える、という状態ですが、自分の意思で自分の気持ちをスマホに入力して、それを音声にして相手と意思疎通ができるようになる日が早く来てほしいものです。頑張れ!

 

 

おまけ

ルイ君が3歳になる直前まで、私たちは自閉症とは思ってもいませんでした。言葉こそ出なかったし、ショートスリーパーな所は大変でしたが、表情豊かで、よく笑い、パパの従妹には「彼は哲学者の顔をしている」と言われるほど落ち着いていました。

 

音楽に合わせて良く踊っていました。この動画は一度アップしたものですが、お散歩の途中で、ママが「お散歩」の歌を歌うと踊り出しているルイ君です。

 

 

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