2016年の邦画「まんが島」を見ました。

漫画家だけで島に閉じこもり、とにかく漫画を描いて描いて描きまくるという話。

 

 

 

 

太平洋の片隅に浮かぶ絶海の孤島。ここに、様々な事情で文明を追われた売れない中年マンガ家5人が住み着いていた。彼らは大自然の中でひたすらマンガ製作に打ち込んでいく。それは、伝説のアパート“トキワ荘”を思わせた。しかしある日、島と文明をつなぐ唯一の船が来なくなり…。無人島で繰り広げられる中年マンガ家たちの壮絶なサバイバルをエネルギッシュに描いた異色作。主演は「SR サイタマノラッパー」「ぼっちゃん」の水澤紳吾。監督は「キツツキと雨」「ディアスポリス」などの脚本を手がけ、俳優としても活躍する守屋文雄。本作が記念すべき長編監督デビューとなる。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359794

 

 

中年男性の創作にかけるリビドーと狂気みたいなものがはみ出している感じ。漫画のタッチとかはトキワ荘というより『ガロ』そのものですけど…。漫画のカットの挿入シーン(大量のカットが一気に挿入される)は圧倒的でしたが。

とにかく、ムチャクチャ男臭い。

無人島とか、「島」って女性監督が撮ろうとすると海!ブルー!どや、この色きれいやろ?って感じがするんですけど(という偏見)、この映画は風景の美しさなんてしったことかという感じ。海がキタネェんだもん。お台場の色よ。

 

 

自分の中でハードルが上がりすぎていたせいか、ちょっと物足りない。「南極料理人」のような、ワイワイガヤガヤくっだらねぇことやり続けている感じなのかなあと思っていたのですが、もう少しとんがってましたね。

ただ、全員が全員とんがっている理由もよくわからない。担当編集者にいいように使われ、認められないしそれなのに求められるし、という心労は察するにあまりあるのですが、わかりにくく重い。

たとえばあの名作「まんが道」では、先生方ががっつり原稿を落として干されてそれでも描くのをやめない、という描写がしっかりされており、当然この映画を見る時もあの漫画の残酷さ、あざやかさ、絶望と希望のようなものを連想しちゃうわけであります。この映画の絶望は濃厚すぎて、他の味がよくわからなくなってくる。

 

 

嫌い、とかつまんない、とかも思わないのですが、イマイチのりきれなかった映画でした。むしろ好きなテイストの映画なんですけど。理由はよくわからない。

思い出したけど、私「十五少女漂流記」って映画を見たいんだけどDVDになっていないみたいで困ってるんです。昔チラッと予告編見たけど、女の子たちが無人島につく→墓のカットという、超ヘビーそうな内容が気になって…あと、この映画のことを思い出すとなぜか「七人のおたく」を連想しちゃうのはなぜだ。ほぼ同時期に公開されたからか?

と、どうでもいい話でしたね。