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瀬戸内国際芸術祭 4日目 直島(前編)

ついに、最終日4日目を迎えました。

2度も挫折した直島に上陸です。
この日も朝一番のフェリーは満員でした。
直島へ着くと駆け足で直通のバスに乗換え
一番で地中美術館のチケットセンターに着きました。

高松からのフェリー組では、多分一番早くに並んだのに関わらず
すでにチケットセンターは長蛇の列で開館と同時に入場できる300人のうちの
既に後半だった事を覚えています。
バスの中で知り合った大阪の方とは後に運命の出会いをすることになります。

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チケットセンターから地中美術館までは約100mくらい離れていて、
その途中にモネの池があります。自分の中でモネをイメージして撮影したのですが。

「地中美術館はクロード・モネ、ジェームズ・タレル、
ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。」
だからここにもモネの池が再現されているわけです。
地中美術館の中は撮影ができなかったので作品は
地中美術館ホームページをご確認ください。

私は、地中美術館と李禹煥美術館で
恒久設置の意味を知り、美術館の固定概念を崩される事となります。
私が考えていた今までの美術館とは、
極端な言い方をすれば取り替えのきく作品置き場でした。
今置かれている作品の数ヶ月後には違う作品が置かれる前提で、
美術館はとてもフラットな中立を保っています。

しかし、地中美術館と李禹煥美術館は違いました。
その作品のためだけに作られた完璧なる空間。代替のきかない唯一の空間。
小さな作品の一つ一つがそこではインタレーションという空間作品と
いっても過言ではない、味わうための空間でした。
それは、音楽でも良い演奏は良いホールで行うべきだというのと似ていて、
伝わってくる作品のパワーの厚みをひしひしと感じました。
それを一つにまとめあげる安藤忠雄さんのタクトさばきに
感動を覚えないわけにはいきませんでした。

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そんな衝撃を受けた後にはバナナアイスで一休みしました。
屋上近くのカフェでいただいたこちらは「バナナアイスクリーム モネ風」。
どの辺がモネ風かと言われると、籐のバスケットに入れて渡される所でしょうか。

地中美術館を2時間ほどゆっくりかけて堪能した後は、
徒歩で歩ける李禹煥美術館と向かいました。

李禹煥美術館は今年の6月頃に開館した
まだ新しい美術館です。こちらも安藤忠雄さんの建築です。
すべてが計算された展示と設計は、その完璧さからというべきか
美術館に入ってすぐの屋外展示大きな鉄の板を曲げた作品には
踏まれた跡が残っていました。

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李禹煥美術館をみた後は、
家プロジェクトの中で最注目の南寺の
バックサイド・オブ・ザ・ムーンの整理券をとりに本村に向かいます。
上の写真は李禹煥美術館のバス停のそばにある
産廃スラグでできた仏像です。
こんなにアートプロジェクトで盛り上がる瀬戸内には、
もう一つの暗い顔があります。
それは瀬戸内海の小島・豊島に60万トンの産業廃棄物を
業者が不法投棄していたという事実です。
その産廃を直島の融解炉で処理し、
残ったかすの様なものが産廃スラグです。

3年後の瀬戸内国際芸術祭が開催されるかも
このあたりが非常に重要なのではないかと思います。

今回は文字が多くなってしまいましたが、
それほど直島という場所は見所があります。
見所の後半は本村の家プロジェクトに続きます。

FREQUENCE 森田

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FREQUENCEは、
2008年に結成したデザインユニットです。

コンセプトの発案からスタイリング、
問題解決を得意としておりますので、
私達にも携われる、協力させていただける
案件がございましたら、是非ご一報下さい。

FREQUENCEホームページ
http://www1.odn.ne.jp/wa/frequence.html


瀬戸内国際芸術祭 3日目 女木島→小豆島

男木島をお昼頃後にして、次に向かったのは
あの有名な鬼が島コト女木島です。
山の上の洞窟がその昔鬼が棲んでいた場所と言い伝えられ
観光地になっています。

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港につくとたくさんのカモメが!とすべてこれが作品です。

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「カモメたちの駐車場」はこういった防波堤や海辺だけでなく
案内所の建物の上など至る所にカモメが駐車中です。

そして港の鬼が島洞窟直通のバスに乗るとものの10分で
鬼のすみかへ。懐かしい製造法(ペンキで原色に彩色された)で
作られた鬼達が洞窟までの行く手を阻みます。
途中、有名なきびだんごのお店と看板娘(御歳いくつでしょう)を
通り過ぎるとひんやりと冷気を出す洞窟口にたどり着きます。

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これが鬼のすみかの中に展示してある
「鬼合戦、あるいは裸の桃の勝利」です。
囚われた人々の魂のように繊細な真鍮のネットで
整形された人形の展示物は
光を当てられて妖しく浮遊していました。
その昔、この島の鬼は山賊だったという言い伝えもあり
そこに囚われていた人々の感情を表した作品だとの事です。

この隣の窪みにはこれまたポップな鬼の大将がいらっしゃって、
そのギャップに少しはにかんでしまいました。

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一通り、洞窟散策を終えて次は「不在の存在」を見ながら
パエリアをいただきました。
「不在の存在」は撮影禁止でしたので画像はありませんが
色々な所で、見所として紹介されているだけあって
良くできた作品でした。ときおり、砂利を踏む音と共に
足跡だけが勝手に左から右へと様々な方向に現れます。

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昼食を終えて、すぐそこの「福武ハウス」に向かいました。
旧小学校だった施設を利用して教室ごとに作品が展示していました。
映像作品や音の作品などが好きな方は、かなり楽しめると思います。

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「均衡」はおよそ1万枚の鏡が納屋に取り付けられた作品です。
ちょうど西日が入る時に伺ったので、鏡が反射して光が広がる様子は幻想的でした。

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そして港に戻ってくると大きな帆をはためかせているのが
「20世紀的回想」です。航海とクラシック。
重々しく下げられた錨が重厚な存在感を放っていました。

この後、高松経由で小豆島に向かう予定でしたが、
予想外のハプニングが。
朝見た学生さんの団体が男木島からフェリーで移動していて
フェリーが定員オーバーで女木島には立ち寄らないという
アナウンスが。増発便が出たのですが予定より1時間近く
遅れて小豆島へ到着しました。

陽も陰り始めた小豆島にすでに芸術祭のバスはなく、
タクシーで「小豆島の家」まで向かいました。
その時のタクシーの運転手さんは、常時はコーヒー店を
営んでいるそうで、小豆島の水に惚れ込んで
お店を開いたそうです。3年後くる時には伺ってみたいです。

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陰った山並みに彼岸花が深い赤をにじませている
その上に立っているのも「声なき人々の声」という作品です。
竹に穴をあけた作品が多く並んでいて風が吹くと
辺りに音色が響き渡ります。

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遠くから見ると巨大な土のタージマハルみたいに
見えるのが目的の「小豆島の家」です。

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この建物はすべて竹で編まれていて中は風通りも良く快適で
まるで竹籠の中に入ってしまった様なスケールの大きい作品です。
しかしモノを落とすと下まで落ちてしまうので注意が必要です。

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窓からは棚田と彼岸花の風景が借景されていて
心憎い演出だと思いました。

この後ゆっくり1時間山を下りながら
藁のマンモスを見たりしてバスの時間を待っていると
偶然、仕事を終えた芸術祭の警備員の方が車から
声をかけていただき、港まで車で送っていただける事となりました。
おかげで1本前のフェリーに乗る事ができました。
本当にありがたかったです。

3日目は駆け足でしたが3島を回る事ができました。
最終日の4日目はやっと直島に足を踏み入れる事になります。

FREQUENCE 森田

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FREQUENCEは、
2008年に結成したデザインユニットです。

コンセプトの発案からスタイリング、
問題解決を得意としておりますので、
私達にも携われる、協力させていただける
案件がございましたら、是非ご一報下さい。

FREQUENCEホームページ
http://www1.odn.ne.jp/wa/frequence.html

瀬戸内国際芸術祭 3日目 男木島

昨晩の雨とはうってかわり、早朝高松から直島へ向けて出発です。
今日こそは直島へと息込んでいたのですが
直島行きのフェリーに乗り、人の多さに困惑しました。
よくよくあたりを伺うとどうやら学生の団体旅行と重なって
しまっている様です。
これはまずいと感じて、これまた急遽、直島経由で男木島へ向かいました。

通常の航路なら、高松から女木島→男木島と向かった方が
早いので、こちらをお勧めします。

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男木島に着くとすぐにみえるのが案内所でもある「男木島の魂」
晴れ渡った青に屋根の白と奇麗な影を地面に落としていました。

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室内にも日がさんさんと降っています。奥にみえるのがカラクリン。
一昨日ニュースにもなった火災で一部が焼失してしまったものの
残った作品がこちらに移転されていました。
島内にはまだ痛ましい火災の爪痕が残っていて、焼失してしまった大岩島、
そして、亡くなられた方のご冥福を心からお祈りします。

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港から奥には坂が続いていて島のてっぺんには神社があり、
村落全体が見渡せる地形になっています。
その途中に「雨の路地」が点在しています。
決まった時間に水が流れ出します。

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バケツやたらい、じょうろなど年季が入っているものを通して
それぞれの表情で水が滴り落ちます。

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それを受け止める瓦には、島の人たちの水に対する想いが
様々な視点から語られています。

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この島も古民家を再利用して、作品を展示してあって、
漆の家からこの北山善夫さんの一連の作品に出逢いました。

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様々な生と性と死が圧倒的なパワーで
見る人に問いかけます。

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そこにあるのは、過ぎ去ったものたちのレクイエム。
そう感じました。そして過ぎ去ったものたちに
意味を与えるのは僕たちであると。

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一面に広げられたほとんどが破壊された
粘土の人形たち

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一方こちらのSEA VINEはとても繊細な作品
海の波のように奥から迫りくる華とツタ。
白色のつるっとした印象です。

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それもそのはず、すべて陶器でできているこの作品は
その花びらに瀬戸内の海の風景を映し出しています。

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その技術は陶器でありながら、螺旋もかいて
美しい影をおとしていました。

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また近くの納屋にはブルブルと震える
鈴のついた奇妙な羽の様な金魚のようなものが。
「音の風景」というこの作品は
ランダムに震えるモチーフが
単純な仕組みなのにどこか生命を感じさせるから
不思議です。

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そして島内のカフェの奥にある「想い出玉が集まる家」には
川島猛さんの色とりどりの作品が並べられていました。

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入ってすぐ右手側には、一般の人も作れる想い出玉を作れるスペースが。
中央奥にはメッセージが書ける大きな想い出玉がありました。
あの想い出玉はいつ割られて作品になるのでしょう。
楽しみです。

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そして様々なコンセプトで手押し車がカスタムされた
オンバファクトリー。写真の者は手押し車ではないのですが
敷地内にはカラフルな手押し車の展示がありました。
運が良ければ、島内でオンバファクトリーの手押し車を押している
おばあさんに出会えるかもしれないです。

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そしてとても光の射し方が良かったのが「うちわの骨の家」です。
うちわの骨たちが光を和らげ、柔和な光が部屋に満ちていました。
島風が一層さわやかに感じられるような素敵な空間でした。

男木島にはおよそ2時間くらいの滞在でしたが、
作品数も多くとても楽しめました。
そして島の作りがとても魅力的で、
てっぺんの神社からの眺めはとても開放的ですばらしかったです。

次はついに女木島(鬼が島)です。

FREQUENCE 森田

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FREQUENCEは、
2008年に結成したデザインユニットです。

コンセプトの発案からスタイリング、
問題解決を得意としておりますので、
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