私は幼少期から成人するまで

たくさんの否定言葉を大人から

言われて育ちました。

 

 

 

 

 

過去を振り返ると、

それはまるで「ネガティブの種」が私の足元に

植えられていく感覚でした。

 

 

 

 

地面の下はネガティブの種でいっぱいでした。

 

その種はだんだん成長し、芽を出し、表面に出てきました。

 

 

 

否定言葉のシャワーでスクスクと育っていきました。

 

 

やがて全ての植物が成長して

私の身長も超えて見上げるほどになった頃、

私はもう高校生になっていました。

 

 

 

 

 

 

私は高校時代も大学時代も、成人してからも、

何をしてもダメなのだと思うようになりました。

 

私の庭はネガティブの雑草と木々でいっぱいになっていました。

 

もう手遅れでした。

 

 

そして成人してフリーランスになった私に

年上の男性起業家たちはこう言いました。

 

「仕事をあげるよ」

「君はできる人だ」

「才能がある」

 

いろんなウソの言葉をかけるのです。

 

その言葉の意味は、

 

「ヤらせろ」

「恋人になれ」

 

でした。

 

 

ネガティブの木に、毒リンゴのような

お飾りがたくさんつきました。

 

 

たくさんのリンゴをもらいました。

しかし食べたら終わりです。

毒だらけなのですから。

 

周囲は私を羨ましがりました。

周囲には「リンゴをもらっている贅沢な人」としか映っていません。

毒が入っていると知っているのは私だけでした。

 

 

 

 

そんな私が30歳になった頃、

7歳も年下の男の子と出会いました。

 

フラフラしていて危なっかしい幼い子を放っておけず

「私のような20代を過ごさないように」と助けるつもりで

結婚をしました。

 

 

その子は隙だらけだったので、

いろんな人に遊び目的で誘われてボロボロになって

悲しまないように、とにかく守らなくてはと思いました。

 

家族になれば助けられると思ったのです。

 

 

本当は、私は昔から年上の頼れる人と結婚したかったのです。

 

守ってほしかった。

 

でも叶わなかった。

 

だから私が叶えられなかった夢を、

逆にこの子に叶えてあげようと思ったのです。

 

その瞬間、年下のこの子が“ 年上と結婚したかった”という私のエゴを消してくれました。

 

 

 

 

 

 

この頃、

「自分の暗いネガティブな庭も良いかもな」

「暗くても悪くないかもしれない、こういう人生」と

思いながら過ごすようになりました。

 

 

必死にネガティブな木々を刈り取ろうとしていた

若い頃の私は消えていました。

 

もう諦めていたのです。

 

 

誰かに期待などしていませんでした。

ポジティブな「普通の生活」を求めることをやめていました。

 

 

 

しかし、頼りなく幼い年下の旦那は、

私にポジティブな言葉をかけ続けていたのです。

 

 

 

 

 

 

それに気づいたのは結婚してから3年も経った、

最近のことでした。

 

 

毎日、毎日、根拠もなくポジティブな言葉をかけてくれていました。

 

 

それはまるで、私の庭で成長したネガティブな雑草を

旦那ひとりで刈り取っているようでした。

 

 

 

 

頼んでもないのに、毎日必死に刈り取っているのです。

 

 

すべてのネガティブを根っこから引き抜いて

「新しく僕が庭を作るんだ」と何度も言っているのです。

 

 

庭を真っさらにしようと、必死に頑張っているのです。

 

 

そして頼りなかったはずの旦那は、

「君を守る」と言い始めました。

 

 

 

 

 

 

 

年下の男子になんの期待もしていませんでした。

息子のように可愛がるつもりでした。

頼るつもりも一切ありませんでした。

 


でも旦那は、素足で歩けるような柔らかい庭を作ろうと頑張ってくれていて、

ポジティブな種をたくさん植えていてくれたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

助けられたのは旦那ではなく、妻の私の方でした。

 

ずっと頼っていたのは、私の方でした。

 

 

 

相手と向き合わない私を、

無理やり向き合わせようともせず、

うしろから抱きしめてくれるような

優しい旦那であることに

最近気づきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

今、私の庭は真っさらですが、芽が出て花が咲く頃、

もっと楽しいことが起こるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

お飾りの毒リンゴや一輪の切り花を渡してくるのではなく、

私の庭から雑草を抜こうとしてくれたことが嬉しいです。

 

 

「僕はあなたに何もあげられていない、プラスなことができていない」

と言いますが、私のマイナスをゼロにしようと頑張ってくれていたのです。

 

 

今、雑草だらけのネガティブな庭が

綺麗な更地となりつつあります。

 

 

私が一番してほしかったことを、してくれていました。

 

 

実際は、まだまだ植わっている問題はたくさんあるし、

正直、ひとりで何とかやっていくという気持ちも

抜けませんが、とても感謝しています。

 

 

 

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