もう数週間経ってしまったが 1週間+α 北海道にいました。
今年の夏休みはカフカースの某国への旅行を予定していたのに 諸事情にてお流れとなったのです。
せっかく約1週間休めるのなら国内なら広い広い北海道! という理由で行き先を北海道に決めたものの 旅の予習旅の準備は全然ウキウキしないの というのも同行者が入手した旅の本たち グルメやらカフェやらお土産やらが強調されなんか騒々しく俗っぽい。
しかし実際行ってみると 己を360度取り巻く異郷の地の風物や開拓の歴史と現在などなどに圧倒され 旅行中は平素俗世にて己がとらわれ続けている美しい煩悩(例:宝塚の一部など)のことなどすっっっかり忘れておれたので なんかちょっと良い方向にヴァージョンアップできた?みたいな気分で帰阪したのです。
しかし職場に戻り早速同僚より“星組観劇時に雪組スター様方も御観劇でラッキー“の小ネタが入ったり 己も星組を観劇したり 星組前楽を観劇した別の同僚より言葉にならない感動について聞かされたりしているうちに 「こっちに戻ってきちゃったー」 って感じ~のついでの煩悩関連ブログ記事作成。
あ~あ 北海道は遠し・・・
以下は 自分用舞台鑑賞数行忘備録。
ネタが古いぞ。
4月
「たとえば野に咲く花のように」

兵庫県立芸術文化センター中ホール
作: 鄭義信 演出:鈴木裕美
出演:ともさかりえ、山口馬木也、村川絵梨、石田卓也 / 大石継太、池谷のぶえ、黄川田将也、猪野学、小飯塚貴世江、吉井一肇

時は朝鮮戦争のさなか 北九州で繰り広げられた数組の“男女の物語”なのですが その時代背景に 在日朝鮮人の間には大韓民国、北朝鮮民主主義共和国の二つの祖国に引き裂かれ複数のグループに分かれ反目しあっていたことなどをこの作品で知りましたので勉強になりました。
俳優もうまい人ばっかり。
しかし 個人的に疲れました、 映画“パッチギ”を見た時と同種の疲れ。
5月
ミュージカル「グランドホテル」
梅田芸術劇場メインホール
脚本 ルーサー・ディヴィス 作詞・作曲 ロバート・ライト&ジョージ・フォレスト
追加作詞・作曲 モーリー・イェストン 演出 トム・サザーランド
出演:REDチーム 成河、伊礼彼方、吉原光夫、真野恵里菜、藤岡正明、湖月わたる、土居裕子、佐山陽規、草刈民代 ほか
グランドホテルに宿泊または勤務する人々の様々な人間模様、映画であったら“グランドホテル形式”というそうです。
音楽音楽音楽でちょっぴり疲れましたがかなり面白い大人のミュージカルで これが来春宝塚の月組で上演されるということで実に楽しみです。
全く予習していなかったうえに物語もあんまりあれこれ説明はないのですが ホテルマネージャーの立ち居振る舞いで“ああこういう時代か”とすぐわかります。
国外へ逃れた元帝政ロシアの貴族の現在(口八丁の盗人)や 身体能力は衰えて過去の栄光と誇りだけで生きている元世界的バレリーナ 大金が入ったのに余命短いユダヤ人、大人はなんか皆かなしい。
ハッピーなエピソードって殆どなく 時代はドイツが恐ろしい方向に向かおうとしているのですが どこへ向かおうと新しい命は生まれ それが人間にとって希望なのだなと再認識させられる。
REDチームパターンというのを観ましたが わたくしの観劇理由の99%は 草刈民代さんのご出演。 存在が舞台芸術そのもの 背中がお美しかった・・・
死神っぽい役の湖月わたるさんは パワフルでめっちゃ健康的でした。
6月
「冷蔵庫のうえの人生」

兵庫県立芸術文化センター中ホール
作:アリス・カーパイス 演出:謝珠栄
出演:大空祐飛 大野いと

大空祐飛さんが産婦人科医にして母を演じるというので楽しみにしていました。
自分の専門外領域の癌を罹患し なんとか仕事を続けながら 時間的空間的にすれ違う部分を置手紙のやり取りで娘さんと過ごした日々を主に描いた朗読劇。
読みっぱなしではなく 演劇っぽかった。
母:大空さんは素敵だった。
娘の「お母さん」というセリフだけで ”娘“である多くの女性観客は泣ける。
しかし作品はさほど目新しいと思わなかった。
言いにくいが しんみり系朗読劇で5回くらいのアンコールと最後はスタンディング って いささか不自然と思った(おそらく客層の”偏り“に起因すると思われる)。
7月
「其れなり心中」
森ノ宮ピロティホール
作:演出 三谷幸喜 作曲:鶴澤清介
学生時代勿体なくも文楽を観て爆睡した既往アリ。
文楽は敷居が高いと思っていましたが 素人にもわかりやすく大いに笑いちょっぴり涙で実に楽しかったです。
演じているのは”人形“ですが 双眼鏡でじい~~っと見ているうちに感情移入ってしてしまうものなんですね~
8月
「浮標」

兵庫県立芸術文化センター中ホール
作:三好十郎 演出:長塚圭史
出演:田中哲司、原田夏希、佐藤直子、谷田歩、木下あかり、池谷のぶえ、山崎薫、柳下大、長塚圭史、中別府葵、菅原永二、深貝大輔

全3幕 2回の休憩併せて 上演時間4時間という作品です。
よく知りませんが 脚本に忠実であると長い上演時間は避けられないそうです。
東京初演時は噂がうわさを呼び満席御礼となった作品の再演だそうです。
画家:五郎 肺結核で余命わずかの妻 生活は困窮するなか無償の愛情で支え続ける家政婦さん、己も困窮しているのに滞納家賃を払えと言えず むしろ払われて感謝してしまう家主、 財産分与の相談に訪れる肉親、これから日露戦争に出征する親友とその妻など かかわる人々 訪れる人々とのやり取りを介して 人の情および非情を中心に時代背景などいろいろなものを感じ取れました。
面白いのは インテリの若者が一生懸命考え暫定的に導いた流動的な答えより 考えなく親から教えられた”モットー“をそのまま信じ実践する家政婦さんの発言内容の方が地に足がついていたことです。
噂通り 上演時間を“長い”と感じることはなくうまい俳優さんの熱演で繰り広げられるドラマはあっという間でしたが・・・
舞台上で延々議論が続けられたりすると 滑舌のいい俳優さんらによる議論は面白いくらい観客の脳にすらすらと入っては来るものの ちょっと置いて行かれた感も否めず。
出征前の若者を演じていた 谷田歩さんという俳優さんが上手いを通り越して 本当にその若者がそこにいるような錯覚を覚えました。