数年前 同劇場で同バレエ団による「オネーギン」を鑑賞し 言葉を用いないバレエにより展開される物語の世界と 主要ダンサーの表現力に圧倒されたのです。
このたびは同バレエ団が「白鳥の湖」を関西で上演されると言うので喜び勇んでチケットを入手しました。
兵庫県立芸術文化センター大ホール
チャイコフスキーの音楽 しかも生演奏 しかもシュトゥットガルトバレエ団!!!
「白鳥の湖」は小学生時 どこからチケットがまわって来たのか?恐れ多くもレニングラードバレエ団によるものを見たことがあります。
子供もみる王道バレエ「白鳥の湖」
内容はみりゃわかるやろー 予習せずに観ましたがある意味失敗でした。
一幕 どこかの国の王子“ジークフリート” 町の人たちと楽しく過ごす。
二幕 王子 森をさまよい月夜の湖で白鳥の大群とその中心である“オデット姫”にであう。 ををを なんと美しい幻想場面や~~~
でも 夜の湖で白鳥の大群に出くわすってたとえ白鳥が無害でもなんだか怖そう・・ しかもその大群が己のほうを向き「ありがとう」(←そんなシーンがあったような)って 不気味なような笑えるような。 “オデット姫”を白鳥に変えた印象深い悪者“ロットバルト”がちらほら参上、マントをビヤーッとひるがえし 宝塚であれば“二番手の美味しい立ち位置”でありえたのに ちらほらとしか参上しないのが残念。
三幕 宮廷にて王子 各国の姫様の中からお嫁さん選び。 ここで 悪い奴“ロットバルトが”黒鳥“オディール”をつれて印象深く登場・・この者たち 国を乗っ取りに来たな、・・・が、 宝塚であれば二番手の美味しい悪役であるはずなにに 禿頭なのです・・
オデット姫と黒鳥であるオディールのニ役をアリシア・アマトリアンさんがされておりびっくり。
“ベテラン”の風情でした。
四幕 再び湖にて 悪者ロッドバルト(邪悪な魔術師)は国を乗っ取るより湖で大暴れするほうが本領のようです。
最後の音楽は明らかに”勝利の楽章“っといった盛り上がりなのに・・・
あれ? ジークフリード王子 死んじゃった・・・死んで幕。えー???
白鳥の湖って チャイコの中にいきなりサンサーンスが出てきて“瀕死の白鳥”が披露されたり 最後は王子とオデット姫が結ばれるものと思っていましたが。
パンフレットによると この度の“白鳥の湖”は ジョン・クランコという方の演出振り付けのようで 王子を ”オデットをリフトする人”ではなく“生身の人間として描いた”のだそうです。
その方の基本姿勢は 舞踊は劇の進行に沿って組み込まれるべき なので “白鳥の湖”もリアルな人間描写を目指されたようです。
「白鳥の湖」の結末は様々なヴァリエーションがある様で 王子オデットともに湖に沈む、 ともに湖に身を投げ悪魔を滅ぼす、仲睦まじくハッピーエンドを迎える、など。
しかし クランコ氏はこう言われたそう ・チャイコフスキーは悲劇的なバレエを描くことを意図したと思う ・誓いを破り内面の実態と見せかけの外見を無意識に取り違え 資格のない男であることが露呈したジークフリードは打ち負かされるべき悲劇のヒーローである ・そう思えば音楽は悲劇的で 二人は幸せに満ち足りて添い遂げるカップルではない。 ゆえに オデットを助けようとしたジークフリートの試みは失敗に終わらねばならなかった!!
「白鳥の湖」も様々な演出振り付けがあると知りました。
そしてこのたび 日本公演のラストでお疲れなのか床と靴の相性が悪いのか? 2回ほどダンサーの転倒があり こんなこともあるんや~ と知りました。
バレエ鑑賞はチケットも高く贅沢なので年一回まで、 そして来てほしくはないが遠くはない将来 宝塚歌劇 宙組真風涼帆さんと雪組望海風斗さん卒後は宝塚を極端に減らしバレエを漸増するという計画でしたが 当分は「オネーギン」や ボリショイシネマで観てバレエでこんなに泣くとは!とこれまた大感激した「椿姫」など “物語バレエ”を中心に楽しみたいと思います。
パンフレットより
町の民と楽しく過ごすジークフリート王子 フリーデマン・フォーゲルさん
悪役ロッドバルト 印象深くおいしい立ち位置なのになぜか禿頭
幻想的だが想像を膨らますとやや怖い白鳥の大群



