こんにちは。
FreeWorks湘南平塚利用者のRuluです。
はじめに
通院されている方なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
「診察の短い時間で、先生に伝えたいこと、ちゃんと伝えられているかな」という不安です。
診察時間はだいたい5分から10分。
特に精神科では、この短い時間の中で自分の状態を正確に伝えるのは簡単なことではありません。
私自身、待合室での待ち時間は長いのに、いざ診察室に入ると聞きたかったことの半分も話せないまま終わってしまう…ということがありました。
今回、就労移行支援事業所のプログラムの一環で「診察の伝え方」をテーマにした学習教材を作成しました。
この記事では、その学びをまとめてみたいと思います。
「伝えたい事」と「相手が求めていること」は違う
教材を作りながら気づいたのは、この2つを分けて考えることの大切さです。
伝えたいこと = 自分が主治医に話したいこと
求められていること = 主治医が診察のために必要としている情報
この2つを意識して、簡潔に伝えることが、短い診察時間を有効に使うコツだと思います。ただ思いついたことを話すのではなく、「先生は今、何を知りたいのだろう」という視点を持つだけで、伝え方が変わってきます。
主治医が知りたいのは「前回からの変化」
主治医が診察で確認したいのは、主に次の4つです。
① 体調や症状の変化
眠れているか(中途覚醒・早朝覚醒はないか)、食欲はどうか、気分の波はあるか。いつもと違う症状がないか。
② よかったこと・できたこと
公共交通機関に乗れるようになった、買い物に行けた、など。
③ 悪かったこと・できなかったこと
ここは正直、一番言いづらいところだと思います。薬が飲めていない、日中活動ができない、夜眠れない。でも、ここを伝えないと適切な治療につながりません。
④ 内服薬について
指示通り飲めているか、効果はどうか、変薬して楽になったか辛くなったか、副作用(眠気、喉の渇き、吐き気、便秘、下痢など)はないか。薬の飲み忘れがあった場合も、正直に伝えることが大切です。診察は「指示通り飲んでいる」前提で進むことが多いので、実際の飲み方を伝えておくことが治療のズレを防ぐことにつながります。
話してはいけないことは、何もありません。症状や悩みを正直に伝えることが、適切な治療のために一番大切なことだと思います。
変わりがないときは「特に変わりありません」で十分ですし、言葉にしにくいときは数値化して伝える(例:気分は10点満点中6点、など)のもひとつの方法です。
落ち込みや不安があるときは、我慢せず素直に伝えていいのだと、この教材を作りながら改めて感じました。
伝える内容にも優先順位をつける。
とはいえ、限られた時間の中では、すべてを同じ熱量で伝えるのは難しいものです。
だからこそ、優先順位を意識することが大事だと思います。
【優先度 内容】
高 内服薬について/悪かったこと・できなかったこと
中 体調・症状の変化
低 よかったこと・できたこと
優先度が低いからといって、伝えなくていいわけではありません。
時間が余ったら、ぜひ伝えてほしいと思います。
また、市役所などに提出する申請書類や、会社に提出する診断書など、作成に時間がかかるものについても、早めに伝えておくことが大切です。
伝えることで、主治医もその優先順位を考えて対応してくれます。
忘れそうなときは、準備しておく
伝えたいことをその場で忘れてしまいそうなときは、こんな対応をしておくと少し安心できます。
- あらかじめメモを作っておく
- 診察前に受付の人へメモを渡しておく
- 就労移行のスタッフに同行をお願いする
おわりに
短い時間の中で、「伝えたいこと」と「相手が求めていること」を意識して準備すること。これが、診察をうまく使うためのポイントだと、今回教材を作りながら改めて整理できました。
そして、これは診察だけの話ではないとも感じています。職場でも、上司や同僚への短い報告や相談の場面は必ずあります。限られた時間の中で、要点を整理して簡潔に伝える力は、これから復職を目指す私にとっても、大切に育てていきたいスキルのひとつです。