逝きたい女性に捧げる -22ページ目

逝きたい女性に捧げる

題名を変えました。
逝きたい女性に捧げます!

それは、ずっとずっと、前の話。


ある日、既婚女性が俺のところに相談にやってきた。


真剣な悩みだった。


彼女は40を過ぎた女性で、夫は5歳年上。


子供は二人。


夫との性生活は全くない。


彼女は普通にいける体だが夫は全く彼女を構おうとしない。


満たされない彼女は、その身体と欲求を堪えきれずにいた。


夫には頼めない、もう今さらそんなことは言えない。


しかし、出会い系で探すのも怖い。


心を大切に思ってくれる相手でないと、付き合えない。


ブログを読んで貴方のように気持ちを大切にしてくれる人なら、


安心できると思って連絡した・・・・


ある日、そんな内容のメールが飛び込んできた。




そんな悩みが、一番深刻だと思う。


その女性としばらくメールでやり取りして、やがて会うことになった。


もともと逝ける体で、はじめからその女性とのHの相性も良かった。


毎週の休日に会い続けた。




彼女の色々な気持ちと複雑な悲しみを聞いているうちに、


夫の浮気問題や、娘の非行などの話も出た


いつしかその女性の様々な悩みを聞き、


相談相手となって彼女の毎日を励まし支えていたと思う。


もちろん、俺も随分支えてもらったと思う。


Hだけでなく、その人の生活全般に渡って関わった。


俺たちの関係は数年続き、


お互いがお互いをなくてはならない存在と認め合うことになった。




ある日、彼女が相談を持ちかけてきた。


彼女の娘が、俺たちの関係に気づき非行が激しくなったというのだった。


娘をほっておけない、父親の浮気は止められないにせよ、


せめて母親である彼女の浮気はおしまいにして、


娘を安心させ、娘の非行を少しでも食い止めたい。




彼女は泣きながら、その話を続けた。


俺と別れるのはとても辛い。


失ったら生きて行けないくらい悲しい。


しかし、娘を少しでも救いたい。


もともと、夫の浮気が原因で彼女が苦しみ、


俺との浮気が始まった。


そして、彼女と俺との浮気に娘が気づき、


娘の非行がひどくなった。。。。


俺は彼女の心は救えたが、


今は彼女の娘の心を救わなくてはならない・・・・・


彼女が一番守りたいと思うもの、


それを俺も一緒になって守ろうとすること


本当に彼女を大切と思うなら、


彼女の決断を優先するのが本当だと思う。



彼女と俺は、とても深く頼り合い、お互いを大切に思っていた。


それだけに、お互いを失うことをとても恐れていた。


泣きながら別れてほしいという彼女の気持ちは


俺もよくわかった。




しかし、笑顔でそれを受け入れるのには


ためらいもすごくあった。


別れなくていい解決策を探し続けたが、


その末の決断だった。


やはり、別れるしかないと彼女は決めたのだ。。。。





彼女が大切だと思うなら、その別れを受け入れなくてはならない。


荒れてしまった、彼女の娘の心を少しでも癒せるなら、


それが一番良い事と彼女が思うなら・・・・・


追いすがってはいけないと思う。


どこまでも寄り添おうとする心も恋愛なら、




相手の幸せのために、別れるのも大人の恋愛と思う。



笑顔で別れはしたが、お互い泣いていた。




つらい別れ・・・・


それがどれほどツラかったか、とても書けない。





心臓がえぐり出されるような気持ちがした。




彼女と彼女の娘に、大きな花束を!



それは、ずっとずっと前のこと・・・・・・









愛の契約

今回は、すごく大切な話を書こうと思う。
話の題材は、前回のSMがらみだけど、
内容は全ての人に共通の話なので、
皆さんに読んで欲しいと思っています。
パートナーのいる人は、
ぜひそのパートナーと読んで話し合ってほしい。


前回、あの彼女がどうして俺のもとを去っていったのか?
俺がわからないように書いていたけれど、
本当はよくわかっていた。
このブログでそれを書けば、このブログの読者から、
「うぬぼれすぎ」「いい気になるな」
そんな反感を買うだけと思って触れなかったけれど・・・・


彼女が去った理由は分かりすぎるくらいわかっていた。


彼女と俺の関係はうまくいき過ぎるくらいうまくいっていた。
Hの相性もとてもうまくいっていたし、
彼女の快感ポイントも肉体的にも、
精神的にもわかりすぎるくらいわかっていた。


彼女のこだわりは、俺が結婚していること。
彼女は、俺と結婚を望んでいた。
肉体的にも、精神的にも俺が彼女とうまくいくので、
彼女は俺と結婚を望んでいるのに、俺は離婚はしない
そのことを言い出したいが、言い出せずにいた。


俺もあえて、それには触れなかった。


そんな状況で、俺を好きでいれば彼女は苦しむ。


彼女は去るしかないと判断したのだ。



俺たちの関係がうまくいけば、行く程結婚出来ない事に苦しむ。
彼女はそれに悩んでいた。
しかし、そんな二人が結婚したらうまくいくかどうかは解らない。


二人の間に、何も決めたことはなかった。
約束もなかったし、条件も話し合ったことはなかった。
暗黙のうちに、察しあい、気遣い、
想い合って付き合っただけだった。


それだけに、自分の身を引くタイミングも、
逆に相手の心に入ってゆくタイミングも、
お互いに心地よかった・・・・・



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また、脱線するけど・・・
このブログで前回SMの話を書いたので、
読者からSMの質問や問い合わせがいくつか来た、
とてもひとりひとりに返事しきれる数ではないので
今回の内容が、ひとつの答えになればいいと思いながら書く。



問い合わせの中で気になったのが、
SMの相手に出会い「奴隷契約書」書くように求められた・・・・


おかしな話だ・・・・・


こういう男女の付き合いは、ノーマル、アブノーマルを問わず、
心と心のお互いの理解しあう付き合いだ。
特にSMは一見虐待行為があるように見えるが、
実はM女性がそういう行為を望みS男にそういう扱いを求めるもの。



目隠しをする、アエギ声を出そうとするところを口を塞ぐ・・・
そんなものも、タイミングと反応を見て
自然に二人の間で行われるもの・・・・・



ノーマルのHの時だって同じだ
相手の心と体を理解していれば、
なにをいつしていいのか?
してはいけないこと、していいこと、
どうして欲しいと思っているかまで、解るはず・・・・・


ノーマルの二人の間の「愛人契約書」
SMの二人の間の「奴隷契約書」


こういう書面にして、契約を求める男の心の裏側には、
いざという時のための言い訳に欲しいだけなのだ。


いざという時に「だってあの時契約書を書いたじゃないか!」、
これを言うために相手に書かせている。


「奴隷契約書」例に取って書くと、
この契約書を書かせる男の心理はつまり、


自分はこのM女性の心も体も全然理解しようとも思っていません。
自分はただSMしたいだけで、相手の体も心も無視して、
SMでHしたいだけです。
自分はそれだけ、SMに対して無知で、
SMビデオで責めのプレイしか知りません。
このM女性はそういう自分に何をしてもいいと同意したので、
自分のやりたいことやちゃっただけです。
仮にこのM女性がそのために病院に行くようなことになっても、
自分は一切責任ありません。


つまり、こういうことをこの契約書は言っている。


M女性は「奴隷契約書」を求めるS男性に出会ったら、
すぐにその男と別れること!
でないと、その男に壊されるだけだ!



本物のS男性は、とてつもなく大きな思い遣りを持っている。
AVで見るSMの絵空事とは全く違う。


さて、ノーマルの恋人同士、愛人同士の場合はどうか?
形は違っても同じ事が言えるはずだ。


愛人同士、恋人同士
その二人の間でも、やっていいこと、言っていいこと悪いこと、
いちいち契約書にしなくても、
付き合っていてその感覚がわかってくるはず。


Hの時もそうだ。
何をいつするか?
どのタイミングで何をどうするか?


俺の出会った女性たちから以下のような話を聞いたことがある。


ある夫婦
夫はHの時にゴムを絶対に付けない。
妻の体の状態を一切気にせず、やりたい時にやりたいだけする。
そのために妻は望まないのに4回妊娠した。
その4度目の妊娠の時に、産婦人科で不妊手術を受けた。


ある夫婦
夫の姓欲が強く、会社へ出かけるほんの数分前でも、
キッチンで強引に迫ってくる。
嫌がる彼女の口を開かせるために、
鼻を塞ぎ口を開けた瞬間に自分のモノを突っ込んでくる。
そして夫は満足して出勤。


ある夫婦
夫の言葉の暴力がひどい。
妻のスタイル、服の趣味、のべつ幕なしで文句を言い続ける。
足が太い、胸がちいさい。
料理の味付けが濃い、薄い。
妻の親や兄弟の悪口。
さんざん言いたい放題で、しかし、夜になると毎日強引に求めてくる。
悔しくて抵抗するが、
力が強く強引にされてしまう。
早く終わらせて欲しいので、毎回感じたふりを演技して早く終わらせている。


ある恋人同士
彼氏が毎回オモチャを使う。
そんなものの刺激は痛いだけで良くないのに、
止めてほしいのに、「お前をもっと感じさせてやる」
そう言って毎回使い続ける。
おかげで、そこの感覚が鈍くなり始めている。




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女と男の間に、契約書がいるだろうか?


契約書が無くても、相手を大切に思う心があれば、
相手をもっと気持ちよくしてやろうという気持ちがあれば、
いいのだと思う。


契約書はそういう心を一切持たない、
持とうという気持ちさえない者が
なにかの時に言い訳にするためにあるだけだ。



相手を思いやる、優しい一言。
相手の気持ちを見極めて、ひとつの行動を起こす。
判断しきれなければ、「・・・してもいいかい?」
そう聞いてから、同意をとってからの行動。



自分でされたり、言われたくないことは、
他人にも絶対にしない常識感覚。


ノーマルか、SMかは関係はなく、
結婚にしろ、恋愛にしろ、愛人にしろ、
そこに人間がいて、相手を思いやる心があって、
その先にHがある。


その愛の関係の中で
契約を求めるようなら、
その瞬間から、愛は愛でなくなると思う。



愛は状況によって、お互いを確かめつつ
形を変えて常にお互いが寄り添っていこうとする心だと思う。
そして、時に愛はお互いの為に辛い別れを決意することもある。



西洋では結婚契約がある。
そんな価値観も存在する。
結婚数年後、契約条項に違反したと訴えが起こり、
結婚相手の財産をすべて奪い取るために訴訟が起こされる。



俺のもとを去っていった、あのM女性。
彼女のことをどのように解釈されても構わない。
偉そうな事を言って、彼女は去っていったではないか・・・・


わからない奴はそう言うだろうと思う。
俺をバカだと言うやつもいると思う。



しかし、・・・・



俺は「愛の契約」を求めるほど、
バカではない。








ありったけの憎しみを、


俺にぶつけ続けたその女性は、

ある日突然

「もう一度逝きたい」

と連絡してきた。




俺に出会う前の彼女は

夫のSMでボロボロにされていた。

性的に不能のその夫は、

ネットでSM趣味の男達を集め、

その男達に自分の妻である彼女の身体を自由にさせたのだった。

拒否すると、彼女の身体に刃物で切り付け、

強引に縛り付け、男達の慰み者にした

そんなことが繰り返され、

数年かかって彼女は離婚した。

離婚後も、ストーカーのように彼女につきまとった

民事裁判と刑事裁判で、その前夫とやっと縁を切った。




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ホテルに行く前の彼女は、

ホテルの前から泣き出した。

繫いでいた俺の手を強く握り

緊張で体全体が強張っていた。

彼女の目は空中を泳いでいた。



「大丈夫? やめておくかい?」

俺がそう言うと、彼女は頭を振ってついてきた。

部屋に入って照明を暗くしようとすると、

どうしても明るいままがいいと言い張った。




俺の前で裸になった彼女の身体には、

生々しい傷がいくつも残っていた。

彼女の美しいプロポーションの身体。



Hの行為に関連する部分にはなかったが、

腕にはとりわけ多くの切り傷があった。

知らない男とのSMの性行為を拒むと

前夫は腕に容赦なく切り付けたのだった。



具体的にどのような事をされたか、

俺は全て聴いたが、

このブログの読者にそれを知らせても、

いい事はひとつも無いと思う。

彼女の話を聞いて、俺は吐き気しか感じなかった。



彼女はしかし、女にして欲しいと言った。

逝く身体になりたいと言った。

そこから、彼女と俺の試行錯誤が始まった。

もともとMの身体の彼女は、時にSMを求める

また、時にノーマルを求めた。



彼女の心の中に何があるのか?

どうしたら、彼女を理解できるのか?

どうしたら、彼女を逝かせてあげられるか?



最初は全くわからなかった。




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俺は自分のことを「逝かせ屋」とは思わない。

このブログの読者がそう誤解しているなら、誤解を解いて欲しい。

どんな人でも逝かせてみせるなんて言えない。

逝けなくなった女性を、逝けるようにするために、

協力した事はある、

時にはとてつもなく長い時間がかかる。

協力し始めてしばらくして、音信不通になる事もある。

失敗した事も何度もある。




俺にできるのは、

ほとんど誰にでもできる事だと思う。

その人の話を良く聞くこと。

その人の心の中にあるものを知ろうとする事。

その人の心の中に氷の塊があるなら、

それを溶かすこと。

その人の望むことをなるべく、実現しようと努力すること。

「これが気持ちいい」と感じるものを、一緒にさがし、

もっと気持ち良くなるために、どうしたらいいのか、話し合ってためすこと。

その人が望むなら、何度でも繰り返し、諦めない、投げ出さない。



本当に好き合い、相手を大切に思いあい、Hする二人なら、

誰でもあたりまえにする事をしているだけだ。

今の時代は、それをしない二人が多いから、おかしな事が起きている。




先に書いたM女性とは、数ヶ月から1年くらい関係が続いたように思う。


次第に肌の色がよくなり、肌のつやが出てきていた。


髪の毛も、生き生きとツヤが出てきて、


10代の女性のように光っていた。


次第に笑顔を見せるようになり、


俺のつまらない冗談に、声を出して笑う時さえあった。



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その日、彼女との待ち合わせ場所に、


俺はサプライズのつもりで黄色のブーケを持っていった。


目の前に立った彼女に、そのブーケを手渡すと彼女は目を潤ませた。


いつものように時間を過ごし、いつものように彼女は去っていった。


その日の夜「お花ありがとう」というメールが来た。


翌日の朝、彼女にメールを送ると、


メールは宛先不明でリターンされた。


アドレスを変えたのか、解約したのか?


その後彼女から連絡はなかった。


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彼女は俺との関係を満足していなかったのか?


俺は何も出来ていなかったのか?


去ってゆこうとする、その心さえ気付きもしなかった。


鈍感な、気の利かない男だからこそ、去っていったのかも知れない。


虚脱感だけが残った。



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たいてい別れは突然やってくる。


予想もしないタイミングで、


予想さえできない形で


別れの言葉さえ貰えずに・・・・・



しかし、それを責める気にはなれない。


去りゆく人の心の中を思うと、


責めることなどできない・・・・・




「去る者は追わず、来る者は拒まず」


そう言う言葉があるが、俺は逆だと思う、


「来る者は拒まず、去る者は追わず」


このように置き換える意味が解るだろうか?





「来る者は拒まず、去る者は追わず・・・・」