私の稚拙な知識と思い込みで記述していますので
内容については、不正確な部分が多いです。

実技1に関して、気になった問題について、振り返ってみました。

問1(1)⑧
積雲と積乱雲等の下層雲の雲域。
冬型の気圧配置で大陸から寒気が日本海で顕熱と潜熱を吸収し(気団変質)
対流活動で発生している筋状の雲。
ここは、決まり文句の『対流雲』で良いと思った。

問1(2)現在天気
しゅう雨性の降水の記号を知っていれば解答できると思う。
惑わすように「前1時間以内に~」とう選択項目があるが、
「前1時間以内に~」には降水記号の右横に”]”記号が付くので選択からは除外できると思う。
現在天気記号の問題は、回を重ねる度に、出題範囲が広くなっていくような予感。
そのうち、100種類、全て覚える必要があるのかもと思った。


問2(2)
逆転層の形状と逆転層より上層の湿数を見ると、両方とも沈降性の逆転層に見えるが
私には、逆転層の種類と高度での判断方法は解らなかった。
解らないので、高層天気図の気温を拾って、気温が高い方の「名瀬」と答えた。

問2(3)
題意は「名瀬では、何故、発雷しないのか?」
私の知識の範疇では、雷は、発達した積乱雲内で、氷が上下することによる衝突により発生した静電気によるもの。
「高度、気温」を参考にとあるので
『名瀬では、対流雲の発達が弱いため雲頂高度が低く、また、気温も高いため、発雷しにくい。』(42文字)
雷が、なぜ発生するか、を知らなくても、このように答えられるような気がしますが。
解答例と、かなり違った表現なので、不正解でしょう。

  
問3(1)(2)
シアラインの作図は、慣れていれば、難しくないように思う。
作図は配点が大きいので、逃したくない問題だと思う。
雲域との関係は、シアライン作図が、できていれば『雲域の南西縁付近にある。』となる。
気を付けないと、と思ったのは、問題に「海上において~」とあるので、
陸上も含めた表現「雲域の南西から南縁付近にある。」にならないようにしないといけない。
こういう問題は図上で正確に答えられるものではないので、「~付近」、「ほぼ~」とかの表現を付けるのが良いような。

問3(3)
相当温位線が東西に伸びており、山陰が285K、山陽が279K
そのまま答えると「山陰が285Kに対して山陽は279Kと低い。」となるが、22文字にもなるので、
『山陰より山陽が低い。』(11文字)
というような表現以外、答えようがない。
素直に考えれば簡単なんだけれど、慣れてないと、迷ってしまうかもしれない。

問3(5)
題意は「前問の解答から、山陽と山陰の間の中国山地での、相当温位の特徴と、風向の特徴」
風向は、前問(4)の解答から「北西風と西風が収束している」となる。
相当温位は、前々問(3)の解答から「北側の相当温位の高い領域と南側の低い領域の境界で282K」
まとめると
『北側の相当温位の高い領域と南側の低い領域境界で、風は収束している。』(33文字)
指定字数8文字超過は、記入枠内なら、気にしない。
解答例で「高い相当温位の縁」とあるが、「高い相当温位」の尺度が私には解らなかった。
対流雲が発生している領域なので、高い相当温位の領域と表現しているのかとは思う。


問4(1)
「多寡(たか)」は、私にとっては、あまり聞きなれない表現。
気象予報では、よく使うのかもしれない。
「多いことと少ないこと」という意味なのは解る。
前12時間降水量が、山陰で44mの極値があり、九州北部は0~10mmと読み取れるので、簡潔に書くと
『山陰で多く、九州北部で少ない。』(14文字)となる。

問4(2)
相当温位は、山陰で282K~285K、九州北部で276K~279Kと読み取れる。
風向は、山陰は北西、九州北部も北西と読み取れる。
対比させて、まとめると
「相当温位は山陰の282~285Kに対して九州北部は276~279Kと低く、風向はいずれも北西風である。」
それでは、文字数大幅超過なので数値表現を省いて、
『相当温位は山陰に比べて九州北部は低く、風向はいずれも北西風である。』(33文字)と考えた。
素直に考えれば簡単なんだけれど、素直に答えられるかを試されているのかとも思う。

問4(5)
これは、ちょっと考えないといけない問題でした。
ポイントは以下3つと思います。 
・問1(1)の概況にあるように、強い寒気が日本列島に流れ込んでいる。(気団変質している)
・問4(2)で、九州から山陰まで北西風である。
・地理的条件に着目して
冬型の気圧配置で強い寒気が日本海で気団変質(水蒸気による潜熱と顕熱の吸収)の知識があれば
顕熱による昇温を思いつく。
「地理的条件に着目して」が大きなヒントで、九州の北西には、対馬海峡を挟んで朝鮮半島が、
山陰の北西には、日本海の遥か彼方に大陸がある。
すなわち、山陰の方が、寒気が日本海を吹走する距離が長い。
まとめて、
『強い寒気が相対的に暖かい日本海上で気団変質し昇温して流入するが、山陰の方が日本海を吹走する距離が長いため。』(53文字)
と考えた。

問4(6)
警報7種類の内、可能性のあるのは、大雪、暴風雪、暴風、波浪の4つ。
警報とか、注意報とかは、覚えておくのに限る。
解答は3つだから、暴風雪、暴風のどちらかを選ぶことに。
私は、深く考えず、暴風を選んでしまったが、後でよく考えると
暴風雪は、「暴風+雪を伴うことによる視程障害などの災害に警戒」、であるから
暴風より、暴風雪の方が最適であったと思った。


問5 「雪水比」に関して
私は、「雪水比」という言葉は、知らなかった。
降水の内、雪になる比率とも考えたが、雪の比重が示されてないので、そうではなさそう。
本当の意味は、「雪水比(cm/mm)」とは「降雪量(cm)/降水量(mm)」であるらしい。
単位の違うcmとmmで比を取るのは、理科系の思考では、思い浮かばない。
気象予報士試験参考書では、見たことがない。
でも、気象庁の資料には出てくるみたい。
調べてみると。
雪水比は地上気温によって変わる。0℃で、1.2(10mmの降水が12cmの積雪となる)程度
気温が下がると大きくなり、気温が上がると小さくなる(湿った雪になってくる)
まとめると、
「雪水比は、降雪量(cm)/降水量(mm)で、気温が高いと湿った雪になり、雪水比が小さくなる」
この知識があれば、解きやすい問題であったのではないかと思う。



試験問題・解答例に関しては、財団法人気象業務支援センターのHPにあります。
http://www.jmbsc.or.jp/hp/cwfe/p0120.html