インド式プリントのユーザーから動画が送られてきました。11×11から11×19までの計算ドリルです。計算しているのは小学校4年の女の子。正直、算数は苦手なタイプだし、続くかなぁ、と心配していました。それが、学習開始後、わずか20日に突如してこうなったそうです。
このプリントはインド式かけ算の基本的なやり方を学ぶためのドリルで、「計算法をおぼえてくれればそれで十分」と考えていました。このプリントは6段階あるインド式ドリルの中で、2番目のものだから、小学校で言えば九九を暗証するようなものです。
それが、この動画、タイムレースのような猛スピードです。それまで、よちよち歩きだったのが、何かの調子にコツをおぼえ、突如、変身したそうです。
百わりのトレーニングでも、突然、100問2分を切ったり、頭の回転が速くなったりすることはあります。陰山英男先生はそれを「突き抜け」と呼んでいますが、たぶお式プリントのユーザーもどこかで必ず「突き抜け」をおこします。
でもね、インド式は単純な計算術ではありません。
計算力を強化するというより、式を面積図で考え、論理的な思考を身につけためのツールです。
2桁×2桁は、4回の掛け算と3回のたし算の組み合わせ。簡単な話ですがインド式で初めて気がつきました。計算の意味を理解し、かけ算の組み合わせを考えなら、変幻自在の計算をおこなう。計算法は1通りじゃなく、何通りもの計算法を使い分けるのです。
動画は機械的に何も考えずやっているように見えます。何も考えず条件反射で答えを書いているように見えます。しかし、計算法の仕組みもしっかりと学習し、論理的に考えながら計算しているのです。
これまでは、インド式のプリントをマスターしても、そろばんや学校方式で計算していました。インド式プリントが6まで完成して学習効率が急激にあがった。たぶん、みんなインド式で計算するようになる。計算術じたいはどうでもいいのですが、数式を面積図化できるのはすごくいいですよ。インド式2の次はインド式3で、ここでは頭の中で面積図を移動させてかけ算を解きます。面積図といえば、文章問題だから、その後は、差集め算やつるかめ算へとつながっていくのです。
中学受験の全問題を体系しました。すべてを面積図で解きます。この体系のゴールは逆数でインド式かけ算は最初の一歩なんですよ。