啓蟄(けいちつ) | たっくのブログ

啓蟄(けいちつ)

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日永にある南部丘陵公園で梅まつりが行われました。

春を感じる暖かな陽気です。

 

梅は5分咲きといった所でしょうか。

19回目の梅まつりは例年よりも人出が多く出ていたようです。

 

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南部丘陵公園は巨大な公園です。

遊具はいたるところにあり、家族連れが賑わいます。

無料で入れる小動物園などもあります。

ヒツジ、鹿、多数の鳥、犬までいます。

ちょうど私たちがいた頃、鹿のオス同士がメスの取り合いで争っていました。

体の大きいオスが勝利し、一生懸命メスのお尻を嗅いでいました。

一方、負けたオスは悲しそうにその光景を水飲み場から見ています。

檻の中の出来事ですから、遠くに行けず、まざまざと見せつけられてしまうわけですね。

 

 

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私たちは前日にこの公園のことを知り、梅まつりが行われることを知りました。

話を聞くと10年前から植樹が行われ、この公園には多くの梅の木があります。

そんな中、四日市市の市長も駆けつけるほどのお祭りで、私は焼き鳥を焼いています。

テレビカメラも来ていましたね。

 

 

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事の経緯を話すと、

この公園の敷地内に「泊山学童保育所」があり、その建物が木造の平屋で良い雰囲気が出ていました。

 

私たちが建物を見ていると、外にいた一人の男性が「おいでおいで」と手招きをしてくれていたので、それに誘われました。

 

 

「かまどがあるんだよ。見てってよ。」というので、中をのぞいてみるとそれはとても立派なかまどがあります。

 

その時、私はふと気がつきました。

あれ?建物は新しいのに、かまどがあるなんて珍しいと。

その事を男性に聞くと、全国でも数少ないかまど職人が四日市市にいるらしく、何日もかけて作ったのだと言っていました。

 

なんと、今でもかまど作りを生業にしている人がいるなんて知らなかったなぁ。

いいなぁ。その人に焼き台の炉を作ってもらえないかなぁと妄想を巡らせていると、どうやらこの案内してくれている男性は学童保育の園長をしている太田さんという人だとわかりました。

 

翌日の梅まつりで出すおでんの仕込みをしていたようで、忙しそうなそうでもないような不思議な感じです。

 

そういった話の中に焼き鳥を出すという事を聞いて、私が焼き鳥屋さんに勤め、自分でも商売をしていた事を話すと、新しく買った焼き台を見て欲しいという事になりました。

 

 

プロパンガス用の未使用品ピカピカ焼き台です。

このタイプはピンチョス時代に使っていましたので、使い方と注意点などわかります。

火口は四連タイプで縦幅があり、網を使えば色々と焼けそうですが、附属についていたのは2本のバーでした。

 

 

そんなような事を話していると、私に焼かせてもらえるという話になり、翌日こういった結果になったのです。

 

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鶏肉は冷凍物の30〜40グラムサイズで、解凍せずにそのまま焼いております。

私が準備まで手伝っていれば、せめて解凍していたかもしれませんが、しかし今回は流れに身を任せ、あくまでも私はボランティアとして置かれた状況を楽しむことにしました。

 

 

これはこれで良い経験です。

残念なのは、一本も試食ができなかったことですね。

なぜかと言いますと、焼き始めてすぐにきた一番はじめのお客さんが「30本ちょうだい。」とビック注文が入りました。

 

この焼き台には20本しか乗っからない為、いきなり待ってもらう形になったのです。

そしてこれがお祭りの面白い心理でして、人が並んでいると、もっと並ぶんですね。

今までのどのお祭り会場でもそうでした。

 

 

そうこうしているうちにかなりの人数が並び始め、挙げ句の果てにはテレビカメラまで来て、私を映しているじゃありませんか。並んでいる人にインタビューまでしていました。

いつの放送か全くわからなかったので、詳細は分かりませんが、多分何かに出ていたことでしょう。

 

 

そんなことは言ってられません。

長蛇の列は続くばかり、一向に収まる気配はなく、焼き続けます。

 

 

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目の前でめっちゃ見られるのも、お祭りの良いところですね。

 

ちなみに私の隣の男性は、この日に知り合った人で、いつのまにか私のサポート役をしてくれました。これがまた、息が合うもので、色々と気遣ってくれました。

 

私の焼き方を見て、ものすごい勉強をしていたように感じます。

話のきき方がそう言った感じだったし、並んでいるお客さんには何度も「凄腕の職人が来てくれたから。」と言ってくれていました。

 

のちに、この人も学童保育の職員だということがわかりました。

 

一方焼き鳥はというと、なんとノンストップ2時間で完売です。

本数はそれほどありませんでしたが、何せ初めてのタイプの串でしたので、緊張しましたね。一体どんな味になっていたのでしょうか?気になります。

 

気になりますが、、、

 

自分で冷凍物を購入して焼くことはないだろうと思うので、またいつかの機会に試食してみようと思うのです。

 

 

いやぁたのしかったなぁ。

なんだかこれからも縁がありそうな出会いだったし、私の焼きたい願望も叶えられて大満足ですね。

 

 

フリー焼き鳥人として売っていこうかなぁ。

どんな環境でも焼きます。って感じで、どうでしょうかね。

 

 

そんな事を考える今日この頃でした。

 

タック