人馬一体
街を走ると「人馬一体」というのぼりが目に入る。
ガラス張りのショーウィンドーから見えるのはMAZDAの車だった。
CX-5が発売されて約3年そしてCX-3が発売されたのは今年の2月で、私はそれらの車に類を見ない美しさを感じていた。それほど車好きではないにしろ、ここ数年販売される日本車、外車には「かっこいい」とか「美しい」などという感想はなく、それよりも使い勝手に重視し車中泊ができるのか、座席はフラットになるのか、荷物はどれだけ詰めるのか、とこれまで乗っていたデリカと比べたりしていたのだ。
デリカは優秀だ。
パワーはあるし、荷物も詰める。座席がフルフラットにこそならないが車中泊するには何ら問題なくむしろ快適さすら覚える。さらに私が乗っていたのはシャモニーというタイプで白の車体に赤いマーク(フィレンツェで有名なメディチ家の紋章に似ている)がお気に入りだった。
このデリカの前に乗っていた車もデリカだ。
1979年私が生まれた年と同じくして発売されたスターワゴンというデリカ時代を牽引した車だ。
それを5年半、そしてスペースギア(シャモニー)を同じく5年半乗り、約11年間私はデリカを愛しんだ。
しかしここ数ヶ月、車の調子が急に悪くなりいよいよ買い替えを考え始めるようになってから、私の頭の中にはあのショーウィンドーから見えたMAZDAの赤い車が離れなくなっていった。
「人馬一体」乗り手と馬が一体になることを表すこの言葉をMAZDAは車で表現し、乗りやすさ、運転のしやすさを追求した。
私は冗談で「人馬一体なら、もういっそう買うのは車じゃなくて馬でいいんじゃないか」と言っていたがまんざらでもない。乗馬経験こそないが、私は昔から馬に乗りたいと思っていたので、これを期にデリカの次は「馬」というのも面白いと思っていたが、いまのこの駐車場にいきなり馬がいたら近所の人や寮の人は驚いてしまうだろう。
私が子供の時こそ馬はそこらじゅうにいたが、いまはすっかり見なくなってしまったし、道路に馬糞が落ちているなんてこともなくなった。
あと単純に「車と馬で悩む人なんていないだろう」とお思いかもしれないが私の知り合いには、歩き人ふみさんという方がいてこの人は旅の途中、背負っているバックパックがあまりにも重かったので馬を購入した。
マンチータという可愛い名前が付いており、自分が背負っているバックパックをマンチータに全て載せたら、マンチータはそのままどこか遠くへ一人で走り去り、ふみさんはイキナリ一文無しになった。
その後やっとのことで見つけたマンチータと涙の再開をしていると、今度は来た道を戻るように走り去っていったと言う。
ふみさんと馬の珍道中は何度聞いても面白いが、さらに私の知り合いで(もう亡くなってしまったが)デンさんというインド楽器のタブラー奏者がいた。
この人もインドを旅中、これから自分は何をしていこうかと考えていると路上に楽器のタブラーと猿が売っていたという。さて、猿にしようかタブラにしようかとしばらく悩み、その時空から光が差したタブラに決めたと言うのだ。
はて、この人はいったい猿をどうしようとしていたのかはもうわからないが、世の中にはこういった人達もいるということだ。
かといっても、いまの私の環境でこれを実践するのはあまりにも奇怪に見えてしまう。
まだ、ご近所さんとは仲良くしていきたいと思っているので、ここで馬を買うことは断念しようと決めた。
というわけで、私はついに新車を購入したのだ。
MAZDAのCX-3は今年発売されたできたてホヤホヤのイケメンだ。
いや、赤で包まれたこの美しいラインはピチピチギャルにも見えるだろう。
抜群の安定感とパワー。さらにはクリーンディーゼルで燃費も良い。
私がいま、最も欲しい車が手に入った。
嬉しい。嬉しいよー。
ありがとう。
みなさんありがとう。
妻のみっちよ、ありがとう。
この車とともに今度はどこに行こうかと考えただけで胸が弾む。
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ガラス張りのショーウィンドーから見えるのはMAZDAの車だった。
CX-5が発売されて約3年そしてCX-3が発売されたのは今年の2月で、私はそれらの車に類を見ない美しさを感じていた。それほど車好きではないにしろ、ここ数年販売される日本車、外車には「かっこいい」とか「美しい」などという感想はなく、それよりも使い勝手に重視し車中泊ができるのか、座席はフラットになるのか、荷物はどれだけ詰めるのか、とこれまで乗っていたデリカと比べたりしていたのだ。
デリカは優秀だ。
パワーはあるし、荷物も詰める。座席がフルフラットにこそならないが車中泊するには何ら問題なくむしろ快適さすら覚える。さらに私が乗っていたのはシャモニーというタイプで白の車体に赤いマーク(フィレンツェで有名なメディチ家の紋章に似ている)がお気に入りだった。
このデリカの前に乗っていた車もデリカだ。
1979年私が生まれた年と同じくして発売されたスターワゴンというデリカ時代を牽引した車だ。
それを5年半、そしてスペースギア(シャモニー)を同じく5年半乗り、約11年間私はデリカを愛しんだ。
しかしここ数ヶ月、車の調子が急に悪くなりいよいよ買い替えを考え始めるようになってから、私の頭の中にはあのショーウィンドーから見えたMAZDAの赤い車が離れなくなっていった。
「人馬一体」乗り手と馬が一体になることを表すこの言葉をMAZDAは車で表現し、乗りやすさ、運転のしやすさを追求した。
私は冗談で「人馬一体なら、もういっそう買うのは車じゃなくて馬でいいんじゃないか」と言っていたがまんざらでもない。乗馬経験こそないが、私は昔から馬に乗りたいと思っていたので、これを期にデリカの次は「馬」というのも面白いと思っていたが、いまのこの駐車場にいきなり馬がいたら近所の人や寮の人は驚いてしまうだろう。
私が子供の時こそ馬はそこらじゅうにいたが、いまはすっかり見なくなってしまったし、道路に馬糞が落ちているなんてこともなくなった。
あと単純に「車と馬で悩む人なんていないだろう」とお思いかもしれないが私の知り合いには、歩き人ふみさんという方がいてこの人は旅の途中、背負っているバックパックがあまりにも重かったので馬を購入した。
マンチータという可愛い名前が付いており、自分が背負っているバックパックをマンチータに全て載せたら、マンチータはそのままどこか遠くへ一人で走り去り、ふみさんはイキナリ一文無しになった。
その後やっとのことで見つけたマンチータと涙の再開をしていると、今度は来た道を戻るように走り去っていったと言う。
ふみさんと馬の珍道中は何度聞いても面白いが、さらに私の知り合いで(もう亡くなってしまったが)デンさんというインド楽器のタブラー奏者がいた。
この人もインドを旅中、これから自分は何をしていこうかと考えていると路上に楽器のタブラーと猿が売っていたという。さて、猿にしようかタブラにしようかとしばらく悩み、その時空から光が差したタブラに決めたと言うのだ。
はて、この人はいったい猿をどうしようとしていたのかはもうわからないが、世の中にはこういった人達もいるということだ。
かといっても、いまの私の環境でこれを実践するのはあまりにも奇怪に見えてしまう。
まだ、ご近所さんとは仲良くしていきたいと思っているので、ここで馬を買うことは断念しようと決めた。
というわけで、私はついに新車を購入したのだ。
MAZDAのCX-3は今年発売されたできたてホヤホヤのイケメンだ。
いや、赤で包まれたこの美しいラインはピチピチギャルにも見えるだろう。
抜群の安定感とパワー。さらにはクリーンディーゼルで燃費も良い。
私がいま、最も欲しい車が手に入った。
嬉しい。嬉しいよー。
ありがとう。
みなさんありがとう。
妻のみっちよ、ありがとう。
この車とともに今度はどこに行こうかと考えただけで胸が弾む。
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